IPO社長会見 西武ホールディングス(9024) サーベラスとは信頼関係

IPO 個別 社長会見


後藤高志社長

後藤高志社長

西武ホールディングス(9024)の後藤高志社長(写真)は23日の新規上場当日の会見で以下のように語った。

今回、上場を果たしたことは、率直にうれしく、またホッとしている。2004年の西武鉄道上場廃止、06年の西武HD設立以来、「企業価値の極大化」「峻別(しゅんべつ)と集中」を掲げて財務、収益面の構造改革を進める一方、コンプライアンス(法令順守)浸透やコーポレートガバナンス充実に力を注いできた。9年前とは全てが違う。上場会社に相応しいコンプライアンス体制構築にありとあらゆる施策を打ってきた。

中期計画では、EBITDA(税引き前・利払い前・償却前利益)を前3月期実績見込みの840億円から17年3月期に895億円に高める。なお、この目標は紀尾井町プロジェクト竣工(しゅんこう)に伴う一時的費用70億円を勘案したもの。その後、できるだけ早く1100億円に高めていきたい。

少子高齢化の逆風が言われるが、「選ばれる沿線」を目指した取り組みから旅客数は着実に伸びている。「都市交通・沿線」「ホテル・レジャー」「不動産」の3事業それぞれ、スピード感を伴った成長戦略を推進していく。特に、外国人誘致を進める観光立国政策は、ホテル・レジャー産業への追い風となる。なお、グループの新ロゴマークをローマ字に替えた背景にも、外国人に分かりやすい表記、という意味が込められている。

この先、国や都による高輪・品川地区の再開発計画策定が進めば、最大の地権者の1人として、当社も積極的に関与し、貢献していきたい。

昨年6月ごろまで緊張関係にあったサーベラスとは昨秋以降、関係改善した。ニューヨークで直接コミュニケーションをとったことがキッカケだ。現体制や経営方針を支持し、経営への関与や株式買い増しは行わないことが実務レベルで明らかになった。サーベラスは当然、「出口戦略」を考えているだろう。上場を機に、個人など幅広い株主に長期保有してもらえるよう、配当、優待、値上がり益など株主還元に、十分に意を用いたい。

創業家の堤義明氏とは一切コンタクトはないが、大株主として西武HDの発展を支持してもらっていると考えている。

上場にあたって公募増資を行わなかったのは財務が大幅に改善していたためだ。株式希薄化のみを引き起こし、株主価値を毀損(きそん)する新株発行は行うべきではない。

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