物件探しから契約までネットで完結の時代へ

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いい生活、エスクロー 「不動産ネット取引解禁」で浮上

「国交省が不動産ネット取引解禁を検討」と先日伝えられた。現行では取引条件など重要事項の対面説明や、契約内容の書面交付を不動産会社に義務付けているが、宅建法を改正し、テレビ電話や電子メールで代替できるようにする考え。

この規制緩和は、政府のIT総合戦略本部(本部長=安倍晋三首相)が昨年12月に策定した行動計画に基づくもので、6月をめどにまとめる「成長戦略」に盛り込まれるとみられている。実現すれば、物件探しから契約までネット上で完結できる道が開かれ、不動産取引の利便性が格段に向上すると考えられている。

いい生活(3796) 日足

いい生活(3796) 日足

こうした規制緩和への市場感応度は高く、不動産取引システム関連株が人気化。その中で、いい生活(3796・東マ)は大幅高に弾み、底値圏からの離脱の構え。

同社は、物件情報と顧客情報を管理するデータベースシステムを核に、検索システムやホームページ作成、「スーモ」「Yahoo!不動産」「アットホームサイト」など主要不動産ポータルサイトに物件情報を一括入稿できるシステムを不動産会社に提供している。街の中小不動産会社から大手不動産会社まで顧客のすそ野は広く、全国1,300社超(店舗数では2,000店超)に及ぶ顧客ネットワークを構築している。

会社側では「物件情報や顧客情報のデータベースを持っていれば法改正に柔軟に対応でき、ネット取引解禁は当社にとって追い風になる。ニーズに応じたシステムの追加は十分考えられる。また、プロ同士の不動産取引、BtoB不動産取引の活発化にもつながり、システム利用顧客のすそ野拡大が期待できる」(いい生活・IR担当)と言い、メリット享受株として今後の注目度が高まっていきそうだ。

このほかでは、エスクロー・エージェント・ジャパン(6093・JQ)が好人気。出直りに拍車が掛かってきた。

同社は不動産取引の契約から決済までの手続き業務を効率化する各種システムやサービスを提供しており、システムはネット経由で司法書士などが利用している。例えば「テレビ会議システム」は、現在は司法書士が登記を行う際、本人確認などで利用されているが、規制緩和により不動産会社も有望顧客に加わってくるとみられる。こちらも規制緩和を商機とする銘柄といえ、注目されそう。

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