新たな評価軸に急浮上 「ガバナンス」改善への道 社外取締役、女性役員…

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銘柄選別の切り口として、「コーポレートガバナンス」に対する市場筋の関心が、これまでになく高まっている。金融庁は2月26日、企業価値向上に向けて機関投資家に受託者責任を問う“日本版スチュワードシップコード”を決定。今国会では、社外取締役を事実上、義務化する会社法改正案が成立する見通し。また自民党政務調査会は5月にも、コーポレートガバナンスコードを取りまとめる予定とされる。

エステー(4951) 週足

エステー(4951) 週足

公的年金のGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が先に、ROE(自己資本利益率)を重視した指数、JPX日経400のベンチマーク採用を決めたのも、こうした流れの一貫とみていいだろう。

もともと決算発表→株主総会へとつながる4-6月は、ガバナンス面への関心が高まりやすいタイミングでもあり、重要な評価軸の1つとして注目を怠れないところだ。

例えば、「社外取締役」。昨年のトヨタに続いて、キヤノン、新日鉄住金など、かつての“反対派”が次々と導入を発表するなど「義務化」を先取る動きが進んでいる様子だが、日本を代表する経団連会長・副会長企業の現状は、どうなっているのか。8日付みずほ証券レポートによると、社外取締役が社内取締役を上回るのは日立(6501)のみ(8人対6人)。コマツ(6301)の3人対6人、三菱商事(8058)の5人対9人もおおむね拮抗(きっこう)しているが、逆に東レ(3402)は、26人全員が社内取締役だ。

一方、女性取締役の比率が3割を超える企業では、JPHD(2749)ニチイ学館(9792)エステー(4951)シーボン(4926)京都きもの友禅(7615)が挙げられ、このうちエステーは社外取締役比率も5割を超える。女性が活躍する企業との観点から、東証と経済産業省の選定する「なでしこ銘柄」に2年連続採用されたのは、旭硝子(5201)KDDI(9433)住友金属鉱山(5713)東急(9005)、東レ、ニコン(7731)日産自動車(7201)。社外取締役の少ない東レも、こちらでは健闘しているようだ。

先の、みずほ証券レポートでは今年の社長交代企業にも関心を寄せている。経営トップの交代はガバナンス改革に結びつきやすいことも背景。特に、「14年度の注目新社長」としては、資生堂(4911)と、ふくおかFG(8354)を挙げていた。

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