概況/大引け 日経平均は寄り付きに11,002円(先週末76円高)と、2010年4月30日以来の11,000円回復となった目先の達成感からその後下落。京大の「iPS細胞ストック」計画で新興市場ではバイオ関連賑わう。

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日経平均 15分足 MA(25/75)

日経平均 15分足 MA(25/75)

 大引けのTOPIXは913.78ポイントの3.31ポイント安、日経平均は10,824円の102円安。東証1部市場の値上がり銘柄数は600、値下がり銘柄数は978。出来高は30億7,214万株、売買代金は1兆9,300億円。

 日経平均は寄り付きに11,002円(先週末76円高)と、2010年4月30日以来の11,000円回復を見せましたが、そこが高値となり、その後は下落しました。
 
 先週まで11週連続の上昇となり、これは1971年2月~4月以来、42年ぶりの出来事だそうですが、11,000円乗せでひとまず達成感や高値警戒感も抱かれたようです。
 
 日本では今週は決算発表の最初の山場が訪れますが、米国では29日~30日にFOMCが開催され、1月30日には10~12月期のGDP速報、2月1日には1月の雇用統計とISM製造業景気指数の発表とイベントが盛りだくさんとなっています。

 米国の12月のFOMCの議事要旨では「資産買入プログラム」の継続について、数名のメンバーが2013年末よりかなり早い時期の縮小・停止を主張していたことが判明したため、量的緩和策の継続期間に関する文言が注目されそうです。

 米国の10~12月期のGDP速報は前期比年率1.2%成長というのが予想平均値となっています。7~9月期の前期比年率3.1%成長から落ち込みますが、「財政の崖」問題で個人消費が伸び悩んだため、減速感が予想より大きいと失望されそうです。
 今年1月からの給与税減税の失効に対する消費者心理の悪化も警戒されそうです。

 日本では税制改正で、賃上げ促進のため、給与支給額を前年度より5%以上増やした企業には、増加額の10%を法人税から差し引ける制度が創設されます。給与の引き上げはデフレ不況からの脱却を目指す上で有効な政策と期待されていましたが、3年間限定になったことは失望されました。

 日立ハイテクノロジーズ(8036)は半導体とHDD設備装置の先送りの影響を受け、2013年3月期の営業利益見通しを300億円(前期比17.8%減益)→200億円(前期比21.4%減益)に下方修正したため売られました。
 大和証券はTSMC、インテル、サムスン電子ともども2013年の設備投資見通しは底堅い数字を提示、示唆したものの、現在の半導体と最終製品の需要動向を見る限り、設備投資が計画通りに実行される可能性が高いと言えるのはTSMCのみで、楽観できないと指摘しています。
 他の半導体設備投資メーカーも売られ、日立国際電気(6756)やアドバンテスト、大日本スクリーンなども安くなっています。

 一方、ソニー(6758)はシティグループ証券がレーティングを「2」(=中立)→「1」(=買い)に、目標株価を1,030円→1,600円に引き上げたことで買われました。円安メリットの本質は、これまで円高により戦線を後退、縮小させてきた家電事業で、従来よりリスクを取れるようになることによる、戦略の変化にあるため、1円円高による営業利益増の試算以上の変化が起きるだろうと解説しています。

 土地持ち企業のよみうりランドや東京都競馬が買われました。 
 
 その他、日本維新の会の橋下徹共同代表(大阪市長)が1月26日に、カジノを含む統合型リゾートを大阪などに誘致するため、カジノを合法化する法案を通常国会に提出する考えを明らかにしたため、メダル計数機のオーイズミ(6428)や、日本金銭機械が買われました。

 日経ジャスダック平均は1,575円の18円高。新興市場では引き続き、タカラバイオ(4974)やナノキャリア(4571)、オンコセラピー(4564)、コスモバイオ、ジャパンティッシュエンジニアリングなどのバイオ関連が賑わいました。
 京都大学iPS細胞研究所は移植用の細胞や臓器を作るためのiPS細胞を予めためておく「iPS細胞ストック」計画の1例目を2月上旬に始めると朝日新聞が報じたことに刺激を受けました。
 プレシジョンシステムサイエンス(7707)はiPS細胞の品質評価装置を製造しているため、ストップ高となりました。

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