Mr.009の新興市場 需給環境への警戒感強まる 中期成長期待できちりとヒビノ

個別


中小型株は直近の信用評価損益率の悪化に見られるように需給環境に対する警戒感が根強いほか、サイバーダイン(7779)も不安定な動きとなるなど、積極的な押し目買いの動きが強まりづらい状況となっている。中期的な成長期待の高い銘柄に対して、資金が集まりやすいだろう。

今回はきちり(3082・2部)ヒビノ(2469・JQ)を紹介したい。

きちり(3082) 日足

きちり(3082) 日足

きちりは、女性客層をターゲットとした居酒屋「KICHIRI」を関西、首都圏で展開する。厳選された食材とおしゃれ感を演出した店舗づくり、「おもてなし」の接客が顧客の支持を集め、競争激化が続く居酒屋業界の中で突出した成長を続けている。

第2の収益の柱として育成中のプラットフォームシェアリング事業(PFS事業)は、自社で利用している情報システムプラットフォームを同業他社に提供するサービスで、利用企業にとっては、自社で業務システムを構築するよりも店舗運営コストが削減できるといったメリットがある。特に食材の仕入れコストに関しては、規模のメリットが生かせるため、中小企業にとって導入メリットは大きい。

8月に発表した中期経営計画では、最終年度となる2018年6月期に売上高100億円、営業利益15億円、配当性向30%を目標として掲げている。EPS(1株当たり利益)では197円(14年6月期予想88.78円)、1株当たり配当金は60円(同15円)となる見通しだ。

直営店を13年6月末の68店舗から100店舗に拡大していくほか、PFS事業の契約店舗数を同100店舗から500店舗まで増やし、同事業だけで6億円の営業利益を見込んでいる。中堅規模の居酒屋業態を展開する同業他社5社との比較では、同社の営業利益率、ROE(自己資本利益率)が高い点が特筆されよう。前述したように、PFS事業の展開によるスケールメリットを生かした経営が、収益性の高さになって表れているものと思われる。

2009年度以降の営業利益の推移を見ると、順調に利益を伸ばしているのは同社だけで、他社は伸び悩んでいる企業が多い。KICHIRIやいしがまやハンバーグなど主力店舗の出店余地が依然として大きいこと、PFS事業の成長性などを考慮すると、今後の成長期待は大きく、同業他社の中でも頭一つ抜け出す可能性が高いとみている。

ヒビノ(2469) 日足

ヒビノ(2469) 日足

ヒビノは「音と映像のプレゼンテーター」というコンセプトの下、音響と映像の分野に販売とサービスの事業を手掛けている。プロ用音響機器・映像機器のシステム設計から設置・施工、LED(発光ダイオード)ディスプレイ・システムの開発・販売、コンサート音響およびイベント映像サービス、機材レンタルまで幅広く展開している。

2月7日に発表された14年3月期の第3四半期決算(13年4-12月期)は、売上高が前年同期比21.4%増の133億4,600万円、経常利益が同103.7%増の12億8,200万円となった。映像製品の開発・製造・販売事業および音響機器販売事業において大型案件が増加したこと、コンサート・イベント事業がコンサートやモーターショー案件を中心に好調に推移したことが要因となっている。

14年3月通期の売上高170億円、経常利益10億円と比較しても達成率の高さが目立つ。また、四半期だけの数値でも、足元の業績成長が急加速している状況だ。

戻る