IPO社長会見 ホットマン(3190) 出店余地は大きい

IPO 個別 社長会見


 

伊藤信幸社長

伊藤信幸社長

ホットマン(3190)が3月20日、JASDAQに新規上場した。初値は公開価格を67%上回る871円。上場当日の記者会見で同社の伊藤信幸社長=写真=は次のように語った。

事業内容…当社はカー用品販売の「イエローハット」を中心に、FCで複数の小売り・サービス業を展開しているメガフランチャイジー企業。宮城県を中心に東北、北関東、長野で106店を展開している。

強み・特徴…スタッドレスタイヤの交換需要が毎年発生し、生活に車が欠かせない降雪地帯で展開していることが強み。また、シナジー効果を意識した店舗展開をしていることも特徴。「イエローハット」のそばに、DVDレンタルの「TSUTAYA」などを配置することで、車の点検やタイヤ交換の待ち時間などでも利用いただく効果も期待できる。こうした芸当ができるのも、いろいろな業態のFC店を展開しているからこそ。

IPOの狙い…上場するとさまざまな情報が入ってくると先輩企業から聞いた。106店中37店は、他社が運営するFC店の譲受やM&A(企業合併・買収)によって再生させたもの。今後もFC店の引き受け打診が期待できる。信頼性や人材獲得力の向上も狙いの1つ。

今後の戦略…出店余地はまだまだ大きく、今後はイエローハットなどを中心に、東北6県や長野県などでドミナント展開を進める。長野県も降雪地帯、かつ、“1人につき車1台”の地域で、タイヤがよく売れる。出店ペースとしては、イエローハットを年3店、それ以外は年2店を基本とするが、物件次第。建築費が震災前に比べ5割増しになっているため、できるだけ居抜き物件を利用して出店したい。これに他社が運営していたFC譲受案件が加わる。

業績動向……2012年3月期、13年3月期の業績は、震災復興特需などの影響を受け、14年3月期は減収減益だが、特殊要因を除くと成長トレンドに変化はない。今後も安定的な需要に支えられ、業績は堅調に推移するとみている。

株主還元…安定した配当を継続して実施する方針。また、15年3月期の中間期末(9月末)で100株以上保有する株主に、株主優待として商品券を贈呈する予定。

社名の由来…私(伊藤社長)を見てもらえば分かると思うが、「燃える男」。クールではなく、ホット。当社は「熱く燃える集団」。最近は「やさしい人」という意味も。

IPOの経緯…震災に伴う津波で店舗が流されたりしたが、パートやアルバイトを含めて従業員約1200人の全員が無事とわかり、従業員がいれば大丈夫と考え、頑張ってきた。10数年前に持ち株会を作り、かねてIPO(新規上場)を考えていたが、元気になるために目標を持たなければならないと考え、震災後、IPO準備を加速させた。IPOにより当社もますます元気になるし、宮城、福島、岩手など被災地企業にも頑張れば上場できるんだと勇気につながるのではないかと思っている。

<記者の目>
後継者問題などを抱える他社からFC店を譲り受け、店舗を再生させた実績豊富。タイヤの売り方が上手いこと、スケールメリットによってタイヤを安く仕入れることができることが、店舗再生につながっている。震災特需の反動減は14年3月期で一巡、15年3月期は増収増益転換が読まれる。

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