トップインタビュー テクノスジャパン 城谷直彦社長 「シリコンバレー発」戦略製品を準備

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グローバル化に向けた新体制発足へ

城谷直彦社長

城谷直彦社長

経営課題解決にむけたITコンサルティングを得意とするテクノスジャパン(3666・JQ)が新経営陣のもとで来期からの飛躍に挑戦する。4月から山下誠常務が社長執行役員(COO)に就任し、グローバル化のピッチを上げる。この新体制で代表取締役(CEO)として、引き続き事業の最前線を支える城谷直彦社長(写真)に戦略を聞いた。

――新体制への期待と抱負を教えてください。

城谷 新社長に就任する山下常務は42歳と若く会社設立から2期目の入社の生え抜きだ。米国オレゴン州立大学を卒業し、若さと実行力、グローバルマインドを併せ持っている。4月27日に会社設立20周年を迎えるテクノスジャパンをグローバル化に導く執行役として前面に立ってもらう。私はCEOとして軌道に乗るまで新社長を全面的にサポートする。私はビッグデータ企業の基礎作りをし、米国事業を立ち上げるなど、ここ2―3年間は管理業務に関わることが多かったが、今後はもう一度、営業の第一線に出ていく。新社長には営業ノウハウを引き継ぐとともに、次世代の若い経営者とも広く交流してもらい、グローバル化を推進してもらいたい。

ビッグデータビジネス加速

――新体制でのグループ事業戦略は。

城谷 来期(2015年3月期)は、主力事業であるビジネスコンサルティング、基幹業務システム(ERPパッケージ)の設計・開発・導入、保守を引き続き強化する。またビッグデータ市場に進出し、グループの成長ドライバーとなるようデータサイエンティストを軸とした解析ビジネスを加速させる。なかでも新たな試みとして、コールセンターの代替となる「コンタクトセンター」のようなビジネスモデルを考えている。独自のアルゴリズムから構築された解析モデルを活用し、電話データマイニングを実行させ、活かせる情報として再び電話データへ変換することで、1対1のお客さまの応答にかかる時間的労力は大幅に軽減する。またソーシャルデータも含めた未来に繋がるデータを統合解析していくことで、コールセンターをマーケティングの最前線として地位向上を図り、加えて必要となる最適人数も算出することで人件費・諸経費の軽減につなげることが可能となる。これらニーズは金融、なかでも証券業界で高いと予想される。まさしく、ビッグデータの醍醐味だ。これ以外にもアイデアがあり、サービス化にむけ準備中である。

――近くイベントが控えているようだが。

城谷 4月25日に都内で開催される日本経済新聞社主催「ビッグデータで創造する新時代のマーケティング戦略」フォーラムを特別協賛する。企業の経営層向けのイベントだが、定員100名のところすでに希望者殺到の満員御礼の状態だ。基調講演に立つ早稲田大学大学院商学研究科長の守口剛教授はマーケティング理論の国内第一人者。この守口教授の協力のもと、既にある大手消費財メーカーに対してビッグデータを解析したマーケティングを提供していくことが決まっている。商品のテレビCMを放映するタイミングを未来データから解析し、商品の知名度アップだけでなく、商品と企業名の結びつけを図ることなどで活用されている。

――特に期待されるビッグデータ戦略について教えてほしい。

城谷 来3月期は売上高5億円、売上高営業利益率10%以上の事業計画を掲げている。特に、開発投資を加速させて、再来年度の2016年3月期中に米国シリコンバレー発の新製品を発表し、ワールドワイドにつなげていく計画だ。数理解析モデルは英語以上に万国共通のツールであり、解析理論に国境は無い。ICT先進技術が集結するシリコンバレーの複数企業との協業取組も継続して進めており、ビッグデータ解析製品を世界に打って出るにあたり「シリコンバレー発」という言葉に大きな意味合いを持つことであろう。

――最後に、株主還元策と株価についてお聞きしたい。

城谷 4月27日に会社設立20周年を迎えるにあたり、今3月期末普通配当25円(年間)に加えて5円の記念配当(年間30円)を実施することを14日に発表した。株主還元は今後も積極的に検討していく。株価については当社の成長性を見る限りまだ割安と考えている。ビッグデータカンパニーとして成長力が評価されるならば、ここから最低でも5倍以上は期待しており、そうした評価を得られるように努力していきたい。

※なお、テクノスジャパンは、2013年9月に米シリコンバレーにIT調査研究機関「Tecnos Research of America,Inc.」を、2013年10月にデータ解析専業会社として「テクノスデータサイエンス・マーケティング」を設立している。

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