トップインタビュー ルネサスイーストン 取締役社長 石井仁氏 自動車・産業分野が拡大

インタビュー 個別


東証上場で新たな飛躍へ

石井仁氏

石井仁氏

ルネサスイーストン(9995・2部)は、半導体商社のなかでも安定した業績推移をたどっている。また、2月25日にはJASDAQ市場から東証2部への市場変更も実現するなど、次なるステップに向けて動き出している。業績面で堅調を維持する背景と今後の事業戦略、及び株主への利益還元策などを取締役社長の石井仁氏に聞いた。

――まずは、このほど、JSADAQから東証2部への市場変更が実現しました。東証上場企業となった感想からお聞かせください。

「今年、2014年で我が社は創業60周年を迎えます。会社としても次の新しい“創業”向けたスタート台にしたいとの思いがあります。東証上場企業となることはある種のステイタスであり、次のステップに向けて社員の意気込みも変わってきます。上場の目的のひとつには、さらなる事業拡大に向けての提携やM&A(企業の合併・統合)などをしやすくする効果も含まれており、むろん、2部上場が実現した以上は、東証1部への移行も実現したいと思っています」

――半導体は業績が安定しにくいイメージがありますが、そのなかで業績好調の理由は。

「今3月期は売上高で865億円、営業利益13億1,000万円、当期純利益で9億6,000万円と増収増益の見込みです。当社の特徴として、分野別の売上げ構成比で自動車分野と産業分野が全体の約8割を占めており、この分野への重点的な拡販が好影響を及ぼしているといえます。“アベノミクス”の影響もあって自動車産業は好調な伸びを示しており、我が社もその流れに乗っています。商品別の売上げでは集積回路が全体の6割、そのほか、半導体素子、表示デバイスが主体であり、それ以外でもLSI・ソフト等の開発や新規商材の開拓を進めております」

――海外展開が活発化しているようですが

「2012年の秋からアメリカのデトロイトに立ち上げた拠点も順調で、この効果が今期は通年でフルに寄与することも業績に貢献しています。主に自動車関連分野ですが、顧客へのサポート体制の更なる強化を目的に海外拠点は今後も拡充していきます。現在は米国のほか香港、シンガポール、台湾、上海、タイの6拠点で今期売上高は165億円の見込みですが、来期2014年度は計画を1年前倒しして、200億円を目指していきます。お客様の海外展開と共に当社の海外売上げ比率は20%を超えていきそうです。今後は欧州や新興国などへの展開も検討していきます」

――中期計画の中身は

「2013年度を初年度とした新中期3カ年計画が進行中です。その最終年度にあたる2015年度には連結売上高で1,000億円を予定しています。海外ビジネス、新規ビジネス、特約店ビジネスでそれぞれ200億円を計画しています。また、営業利益率の向上も目指していて、13年度の1.5%から15年度は1.9%まで伸ばす予定です」

期末10円配当と優待でクオカード実施

――最後に株主への利益還元策について

「期末10円配当とプラスして2年前からは、株主優待として1単元株につき1,000円のクオカードを実施しています。配当性向は3割を目標にしていますが、さらに重要なことは安定した配当実施であり、我が社はこれまで無配としたことがありません。今後も安定配当に努めていきます」

戻る