カイオム S高で目先高値払う 待望の「完全ヒトADLibシステム」構築成功

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本格評価期に突入へ

バイオベンチャーのカイオム・バイオサイエンス(4583・東マ)が19日ストップ高に進み、2月末に付けた目先高値を払った。18日発表の「完全ヒトADLib(アドリブ)システム構築の成功」は、今後の成長を決定的なものにする“超特大”のビッグニュースで、見直し相場が本格化してくる可能性が高い。

カイオム(4583) 週足

カイオム(4583) 週足

同社は、ニワトリの細胞を使って抗体を効率よく作り出す「ADLib」と呼ぶ技術が強み。これを用いて、「ニワトリ細胞から多種類のヒト抗体を効率よく作成するシステムを完成させた」ことが今回のポイントだ。

抗体は、ウイルスなどが体に入り込んで悪さをする前にやっつけてくれる免疫のこと。人の抗体を作成するには、通常は数カ月かかるが、カイオムのシステムを使うと最短で「10日」で作成できることから、がんやアルツハイマー、各種感染症の治療薬、抗体医薬の開発スピード短縮のほか、パンデミック(世界的流行)が懸念される新型インフルエンザなどの治療薬の開発迅速化でも効果を発揮するとみられている。

藤原社長

藤原社長

ちなみに、近年、インフルエンザを予防するワクチンなどワクチンそのものを短期間で製造する技術は開発されたが、ワクチンを接種してから体内で抗体ができるまで3-4週間かかることから、そうしたワクチンではパンデミックに対応できない可能性が指摘されている。同社システムはそうした課題のクリアにつながる可能性も秘めている。

アドリブシステムの利用で、既に中外製薬(4519)みらかHD(4544)傘下の富士レビオ、米国のバイオベンチャーなどと提携しているが、「完全ヒトADLibシステムが完成した暁に話を再度聞きたいとおっしゃっていた製薬会社が多数ある」(カイオム・バイオサイエンスの藤原正明社長)としており、今回の成功を受けてさらに提携先が増える展開が読まれる。

また、藤原社長は「かねて将来的に、現行の治療薬で治らない疾患に対して『完全オーダーメイド治療薬』を実現したいと考えてきた。今回の成功はその第一歩でもある」ともコメント。

カイオムから目が離せなくなってきた。

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