IPO社長会見 日本BS放送(9414) 2020年売上高200億円ラインへ

IPO 個別 社長会見


目時剛社長

目時剛社長

全国無料のBSハイビジョン放送「BS11」チャンネルを運営している日本BS放送(9414・2部)が3月12日、東証2部に新規上場した。初値は公開価格6.5%上回る1,940円。上場当日の記者会見で同社の目時剛社長=写真=は次のように語った。

ここまでの成長は「序の口」…売上高は毎年2ケタ成長を続けている。地上デジタル放送への移行に伴いテレビの買い替えが進み、BS視聴可能世帯が伸びたこともフォロー。経常利益は2010年8月期に黒字転換してから、売上成長率を大きく上回るペースで伸びている。テレビ局は設備産業で限界利益率が高く、売り上げが伸びるとそれ以上に利益も伸びる構造。ここまでの成長は「序の口」で、今後のさらなる成長を確信している。

IPOの狙い…テレビ事業は面白いもので視聴者が多ければ売り上げが伸びる。当社は独立系で後発のため認知度が低かったため、(1)見る意味のある番組作り、(2)広告宣伝活動(前8月期の広告宣伝費4億円)――など、知っていただくための努力や工夫をしてきた。少しずつ先輩局(5大キー局系列BS放送局)の認知度に近づけていきたい。IPO(新規上場)も認知度向上につながると期待している。上場承認効果か、早くも「2月の接触率調査」はこれまでに比べて良い結果だった。IPOによる信頼性向上も広告営業に好影響をもたらし、セールスパワーも間違いなく向上しよう。

BS放送広告市場は伸びシロ十分…テレビ広告市場の1兆8,000億円に対し、BSは民放6局で740億円と、24倍もの開きがある。視聴者数が違うが、どうみてもアンバランスで、BS放送の広告市場は伸びシロがまだまだある。これまでは商品紹介CMが多かったが、民放BS放送の中心視聴者層は50歳代以上と属性が絞られているため、今後はブランディングCMも取り込めるとみている。

東京五輪が大きな転機に…BS放送の視聴可能世帯数割合は、地デジ化に伴うテレビの買い替えによって11年に72%(全国5,400万世帯中4,000万世帯)へ高まったものの、それ以降は伸びていない。今後は20年開催の東京オリンピックがBS放送視聴可能世帯増加の大きな起爆剤になる。地上波のみでは全種目を放送できず、BSでも放送することが予想されるため。20年には視聴可能世帯比率は9割近くに高まろう。

2020年に経常利益50億円へ……これにより東京オリンピックが開催される20年にはBS放送の広告市場規模は、現在の3倍(740億円×3=2220億円)に拡大するだろう。当社のシェア(10%強)からすると、20年に売上高200億円ライン(今8月期会社計画78億円)、経常利益50億円ライン(同15億円)が想定される。

株主還元…「4K8Kテレビ放送」(現行のHDテレビ放送2Kに比べ解像度が高い4Kや8Kで行われる放送)にどう対応するか見えていないこともあり、株主還元はまずは配当性向20%からスタートさせる。また、収録スタジオへのご招待など個人株主にも喜んでいただけるような株主優待も検討している。

<記者の目>
目時社長は今8月期計画について「一番ベーシックなもので、どれだけ上積みできるかが勝負」とも語り、計画達成に安心感がある。BS放送広告市場は今後も2ケタ成長が続くとみられ、来期以降の業績成長性も十分。前回の五輪ではカラーテレビが普及、次の五輪ではBS放送が普及する公算大。

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