進化するレアアース回収技術 将来的な資源枯渇に備える

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電池部材や電子部品の製造で必要不可欠なレアアースを廃棄された機器などから回収し、リサイクルする動きが活発化している。

スマートフォンなどの小型ハイテク機器での需要が拡大しているほか、自動車メーカー各社もハイブリッド車や電気自動車、燃料電池車の開発に注力する中で、中長期的にも、レアアースの需要が拡大し続けることが予想される。このような中で、回収技術の確立が急務となりそうだ。

レアアースに関しては、世界生産量の90%を占める中国が、資源保護を目的に2010年7月から輸出枠を削減し、価格が高騰した経緯がある。その後、日本の国内企業の多くが中国以外からの調達などを進めてきたことで、調達に関して危機的な状況からは脱している。しかし、限りある資源ゆえに長期的に枯渇する懸念はぬぐえない。そのため、廃棄された家電などから、レアアースを回収する技術が確立されれば将来的な不安が緩和されることになる。

電子基板に含まれる金やパラジウムなどは微量のため、従来のリサイクル方法では採算が合わなかった。しかし、高効率の回収技術の研究が進んでおり、今後さらに注目度が高まりそうだ。

森下仁丹(4524・2部)は、オリックス環境と共同でバイオカプセルを活用して電子基盤などの固体廃棄物からレアメタルや貴金属を回収する実証実験を開始。今後の事業化を目指している。

また、日立製作所(6501)は、使用済みのHDD(ハード・ディスク・ドライブ)とエアコン・コンプレッサーから、レアアース磁石を高効率に分離・回収する装置を開発。オルガノ(6368)は、レアメタル回収に威力を発揮するイオン交換樹脂を手掛けている。

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