夢の街創造委員会 業績拡大への基盤づくりが進展

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「出前館」、会員数583万人に シニア向け事業に参入

中村利江氏

中村利江氏

夢の街創造委員会(2484・JQ)は宅配ポータルサイト「出前館」を運営している。スマートフォン(スマホ)向けアプリのリニューアル効果で、会員数・オーダー数の増加に弾みがついているほか、シニア向けサービス参入に向けた準備を始めた。業績拡大期入りをにらみ、「第2の創業という位置づけで基盤づくりに取り組んでいる」(中村利江代表取締役社長)ようだ。

「出前館」は2000年にサービス開始以来、食の宅配マーケットが拡大する中で成長を続けている。今年1月末の加盟店は1万1563店舗(前年同月比4%増)、会員数は583万人(同14%増)、オーダー数は約775千件(同14%増)と、国内最大規模の飲食デリバリーポータルサイトに育っている。

「出前は地域密着型のサービスという意味でGPSを使えるスマホとの親和性は高い」(中村社長)といい、昨年6月以降はスマホに関するリニューアルを行ってきた。スマホ初心者でも簡単にオーダーできるユーザーインターフェースにこだわり、操作性を追求するとともに、GPSを活用した店舗表示機能、予定お届け時間表示などの機能追加を行った。「こうした利便性の高まりがオーダー数の増加に結びついている」(中村社長)。全オーダー数に占めるスマホからの注文比率は30%台に上昇している。

今年1月には、農産物の生産・加工・販売を行うナチュラルアートの株式取得に向けた基本合意契約を締結した。同社は1000件を超える全国各地の有力農業者との国内最大級の農業ネットワークを持っており、健康志向のユーザーへの訴求が進むとみられる。

そして、配食を中心としたシニア向けサービス事業への新規参入をこのほど明らかにした。高齢者比率の上昇でシニア向け在宅配食市場が大きく伸びる中、加盟店のネットワークと多彩なメニュー、地域密着を強みにサービス展開を開始する。

今までの食事宅配サービスは、1週間や1カ月の期間であらかじめメニューが決まっている。出前館では、「毎食そのときの気分で食事を選びたいというニーズに応え、天候などによってお奨めメニューも用意する」(中村社長)という。昨年末にシニア向けのコミュニティサイト「シニア・ナビ」を運営するZENを子会社化しており、「出前館を利用していないシニア層を取り込んでいく」(同)方針。この春にテストを開始し、地域を拡大していく計画だ。

2月12日には、ユーザーの属性、行動パターン、位置情報に応じたOne to Oneマーケティングを可能とする独自の人工知能システムを持つタメコと資本・業務提携に向けた基本合意を締結し、既存ユーザーの利用頻度および個客単価を高めるための施策を打っていく予定。

また、韓国でのBtoBモデルでのサービス開始や、インドネシアの現地企業への出資による展開など海外展開も進めている。

2014年8月期業績は、売上高34億円(前期比63%増)、経常利益3億5700万円(同30%増)の見通し。会員数増加の施策、シニア向け事業への参入でさらなる成長が期待される。

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