JPX日経400 銘柄入れ替えに関心 GPIF買い対象として脚光

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大手2証券が銘柄予想

昨年15兆円を超える大量買い越しに動いた外国人の姿勢がトーンダウンする中、今年の相場で「買い手」として期待されるのが個人投資家と公的年金。そして、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の新たなベンチマーク(運用指標)採用が確実視されているのが「JPX日経インデックス400」だ。先行き同指数採用銘柄への買い流入が期待されてくるわけだが、その際、意外な“盲点”として注意が必要となるのは、8月末に定期入れ替えが予定されていることだ。

名村造船所(7014) 週足

名村造船所(7014) 週足

GPIFが保有する国内株式は、昨年9月末現在で20兆円強。年金改革の有識者会議座長を務めた伊藤隆敏東大教授の示した私案では、1、2年後までになお4兆6,000億円規模の買い余力が生じることになる。有識者会議の推すJPX日経指数のベンチマーク採用は既定路線となりつつあり、一部でも実施されれば、当該銘柄の需給に多大なインパクトをもたらすことになりそうだ。

大和証券の塩村賢史シニアストラテジストは23日、今年の需給動向をテーマとするメディア向け勉強会を行ったが、その際の巻末資料で、同指数の新規採用が期待される20銘柄を挙げ、一部参加者の関心を集めている。GPIFのベンチマーク採用期待で指数構成銘柄を買っても、定期入れ替えによって顔触れが変わる可能性がある。「ベンチマーク見直しは『直ちに取り組むべき課題』に挙げられており、基本ポートフォリオ見直し前にも実施は可能。タイミングなどはすべて政策次第だろう」(塩村氏)とされるが、7日付本紙のインタビューで三谷隆博理事長も新指数の銘柄入れ替れに伴うパフォーマンス悪化を懸念していただけに、常識的には「定期入れ替え後」とみるのが妥当だろう。

■大和が20銘柄選定

テンプHD(2181) 週足

テンプHD(2181) 週足

今回、大和証券が採用候補20銘柄を打ち出してきたが、実は昨年11月、東証と日経が新指数を発表した翌週には、SMBC日興証券が「世界一気の早いリバランス予想」と銘打って、採用候補19銘柄、除外候補12銘柄のリストを作成していた。両者を照らし合わせたところ、17銘柄が一致。大和試算の“総合順位”上位順で、アコム(8572)アイフル(8515)大和証券(8601)OKI(6703)岡三証券(8609)松井証券(8628)東海東京(8616)レオパレス(8848)名村造船(7014)横河電機(6841)テンプHD(2181)日立キャピタル(8586)博報堂(2433)エンプラス(6961)メディパル(7459)NIPPO(1881)タダノ(6395)――だ。このうち、大和、OKI、松井、横河電は日経平均採用銘柄でもある。

■大塚と損保には齟齬

ちなみに、大和予想ではトップ(総合順位46位)の大塚HD(4578)と、日鉄住金物産(9810、同190位)ヒューリック(3003、同331位)はSMBC日興リストにはなく、逆に、SMBC日興リストでウエート上位に上げられていた損保大手2社、MS&AD(8725)NKSJ(8630)は大和資料には見られなかった。

日経平均などと違って「選定基準が、かなりオープン」(SMBC日興証券・伊藤桂一チーフクオンツアナリスト)であることが9割近い一致を見た背景だが、比較的“大物”の大塚HDと損保2社の扱いで両社の間に齟齬(そご)が生じたことはやや注意が必要か(それぞれ問い合わせたが「何か基準が違うのではないか」とのことだった)。

■除外候補に警戒も

なお、大和が示したのは採用候補のみだが、SMBC日興では、TDK、日本電気硝子、山崎製パン、アズビル、長瀬産業、ニフコ、東洋インキ、リンテック、日医工、トモニHD、ミライトHD、ココカラファインを除外候補に挙げていた。

もちろん、この先の株価変動に伴う時価総額増減や、それ以上に、今期決算動向によって変動もあり得るわけだが(直近3年間のROE=自己資本利益率、営業利益が対象)、両証券が採用候補に挙げる銘柄で、比較的規模の小さい名村造、テンプHD、NIPPO、タダノは要マークの存在となろう。

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