話題銘柄をテクニカルで斬る 「一難去って、また一難」か?

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海外投資家好み主力大型のディフェンシブで考察

クリスマス商戦に向けて、米国経済の先行きの視界が悪くなれば、ディフェンシブストックに注目したい。いくら日本の見通しが明るいとしても、グローバル企業キヤノンの決算発表に示されたように上方修正続出とはいかないようだ。米国経済の動向次第で、東証売買金額シェアの約7割を占める海外機関投資家の米国債券ストラテジーは変化し、日本の国際優良株に対する投資スタンスも変化する。先行き警戒、弱気ならディフェンシブストックを仕込むはずだ。

さて、米国国債の「デフォルト危機」は、上院での与野党合意により土壇場で回避された。まるでサスペンスドラマのように世界の株価を動揺させた。意見を曲げなかった共和党は、民主党オバマ政権から譲歩を引き出した。政府に対し、健康保険料の補助金受給者に対する所得監査の強化を求める条項が盛り込まれたからだ。これと引き換えに、2014年1月15日までの暫定予算が手当てされ、一部閉鎖に追い込まれていた政府機関が再開された。連邦債務上限は14年2月7日まで引き上げられた。

しかし、専門家はその後の展開はこれまでと異なるものになるとみている。民主・共和両党は、12月13日までに会合を持ち、今後10年間の予算計画を策定することでも合意した。13年の暫定予算案の審議でさえ、民主・共和両党の隔たりの大きかったオバマケア、その10年間に及ぶ核心に対する予算協議であり、難航が予想される。

さらに、14年1月以降に再び連邦債務の上限期限を迎えたときに、財務省がデフォルトを引き延ばせる余地は、この間の税収増や歳出削減策などの実施があっても限られ、3月中旬までとの厳しい見方も出ている。財務省は13年5月、債務上限問題に直面した際に、連邦政府職員の一部年金基金への投資を中止するなど「非常手段」によって5カ月間やり繰りし、10月17日まで引き伸ばしたが、同様なことができるだろうか。

ワシントンのシンクタンク、バイパーティザン・ポリシー・センターのアナリスト、シャイ・アカバス、ブライアン・コリンズ両氏は10月18日付のリポートで「非常手段は長続きしないだろう」と予想。債務上限の新たな引き上げ期限が、多額の税還付を行う時期と重なることをその理由に挙げた。リポートによると、期限到来時の債務上限は約6,000億ドル増の17兆3,000億ドルとなる。

ゴールドマン・サックスのエコノミスト、アレック・フィリップ氏も、14年3月半ばには先送りの手段が尽きると予想。「ただ、歳入が予想よりも上ブレしたり、税還付額が下ブレしたりすれば、(債務上限の引き上げ)期限はやや後ずれする可能性もある」と分析した。債務返済財源を3月末までやり繰りできれば、米連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)から配当金の支払いを得て、裁量余地が広がり、デフォルト(債務不履行)への備えを強化できる可能性もある。同公社は向こう数四半期にわたって、約300億ドルの配当金を財務省に支払うと予想されているからだ。

いずれにしろ問題を先送りしただけと思える。「14年1月以降に予想される海外投資家の危機感」をディフェンシブストックの株価で考えたい。対象銘柄は独断で、東証1部上場の主力株から、食品のハウス食品(2810)、化粧品の資生堂(4911)で考える。分析ツールは、週足ラインチャートで期間は過去4年、値幅カウンター(終値ベースを採用:ザラバベースとは結論が異なる場合がある)を使用する。値幅カウンターは、株価データの期間の取り方で高値、安値が異なる場合があり、結論も異なるので(これはチャーチストが触れたがらない)、11年の米連邦債務問題を視野に入れ、過去4年の株価データに値幅カウンターとした。結論は、先行きを危惧(きぐ)しているということか。

ハウス食品(2810) 週足

ハウス食品(2810) 週足

ハウス食品(2810) 三角もちあい上放れで1,800円

ハウス食品の週足は、2010年10月の安値1,189円から11年9月の高値1,494円、13年5月の高値1,793円と2段上げの上昇相場を示現。1,793円から下降相場に入り、13年6月に1,431円と上げ幅604円(1,793-1,189)に対する黄金分割61.8%水準の1,419円に接近して反発。再度の反落の10月安値1,493円も上げ幅半値押しの1,491円手前で下げ止まった。上値切り下げ、下値切り上げの三角もちあいは、最終局面に向かうも上放れと予想。時価買い。目標値は節目の1,800円。

資生堂(4911) 「半値戻しは全値戻し」の2,040円

資生堂(4911) 週足

資生堂(4911) 週足

資生堂の週足は、2010年1月の高値2,040円から12年10月の安値979円まで下落。現在、反騰相場の途上。明確なシングルボトムの形成である。週足は、この高値から安値までの下げ幅1,061円の3分の1戻し、半値戻し。3分の2戻しの水準を次々とクリアして上昇、今も値戻しが進んでいる。「半値戻しは全値戻し」とチャートの入門書の相場格言を示す分かりやすい週足の形成だ。時価買い。目標値は全値戻しのV字チャート形成で2,040円。

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