材料追跡 太平洋セメント大株主銘柄が熱い

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大株主に続くか? 増額修正ラッシュ

太平洋セメント(5233) 週足

太平洋セメント(5233) 週足

10月8日に第2四半期業績の大幅増額修正を発表した太平洋セメント(5233)。その増額修正は4-9月期で経常利益を90億円から230億円(前年同期比5倍)、四半期純利益で15億円から90億円(同6倍)と大型株にも変わらず強烈な変化率。東北地方における復興需要、首都圏での建設需要の増加、国土強靭(きょうじん)化計画に絡む交通網整備、東京五輪を見据えたスポーツ施設の新設・改築など、その事業環境は明るい。会社側では11月12日の決算発表時に通期計画を公表するとしている。需要回復とセメント価格改定の中、売上高の拡大を伴った増額修正はストレートに評価されていいだろう。

太平洋セメントの株価は21日に436円の2007年秋以来の水準に上昇し高値もちあいの状況にあるが、決算発表を受けて「再評価」となるか「目先材料出尽くし」となるかが注目される。

太平洋セメントにはもう1つの切り口がある。それは大株主に名を連ねる上場企業が多いということだ。これは上場するライバル企業である住友大阪セメント(5232)にないことであり、スーパーゼネコンを見渡してもこれだけの企業群に出資する内需系企業は数少ない。その太平洋セメントが好業績を満喫していることを踏まえれば、自然とグループ企業の実態もいいはず、という連想が働く。実際、今期大幅増益予想のデイ・シイ(5234)ジャパンパイル(5288)A&Aマテリアル(5391)はひと相場を作っている。中でジャパンパイルは第2四半期業績の上方修正を早々と7月に発表している。ここからの焦点はむしろ、通期業績において減益予想を出し相場的に出遅れた企業群に関心が向くことになる。日本ヒューム管(5262)日本コンクリート(5269)東海運(9380)はともに4%から5%経常減益予想。株式市場では減益予想から一転、増益予想となったとき、株価はポジティブな反応を示しやすい。それだけに決算発表のスケジュールが意識されることになりそう。また、ゲリラ豪雨対策関連テーマを持つゼニス羽田(5289・2部)の場合は、どこまで予想減益幅を縮小できるかが注目される。PBR(株価純資産倍率)で見ても、PBR1倍割れの太平洋セメント大株主企業はいずれも減益見込みの企業となっている。株価は実に正直だ。海運業ということでややほかの企業と業容が異なる東海運の決算発表が、この太平洋セメント大株主企業群では先陣を切っての10月27日決算発表。むしろ、31日のジャパンパイルの決算発表が周辺株見直しの第2ラウンドの号砲となる可能性がある。

■主な太平洋セメントの大株主銘柄
銘柄名 コード 順位 株価 PBR 今期経常利益予想 決算発表
富士ピー・エス 1848 筆頭 264 1.0 横ばい予想 11月12日
パシフィックシステム 3847 筆頭 1732 0.8 7%減益予想 11月12日
デイ・シイ 5234 筆頭 705 1.3 10%増益予想 11月13日
日本ヒューム管 5262 筆頭 887 1.0 4%減益予想 11月13日
旭コンクリート 5268 筆頭 735 1.2 71%増益予想 11月13日
日本コンクリート 5269 6位 516 1.0 4%減益予想 11月14日
トーヨーアサノ 5271 3位 206 1.2 2.5倍増益、2月期決算 10月8日
ジャパンパイル 5288 筆頭 1061 2.1 52%増益予想 10月31日
ゼニス羽田 5289 2位 134 0.8 50%減益予想 11月13日
A&Aマテリアル 5391 筆頭 143 1.6 2.6倍増益予想 11月13日
東海運 9380 筆頭 290 0.7 5%減益予想 10月27日
※株価は円、15日終値、PBRは倍。経常利益予想は直近の会社側。トーヨーアサノは2月期第2四半期10/8決算発表済。
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