1部指定、年末ラッシュへ 同日上場“似たもの2社”に明暗

個別 概況


次の候補は…、SBSなど

三洋貿易(3176・2部)が9月24日最高値900円を更新した。16日引け後の1部指定発表を好感した格好。ちょうど上場1周年を迎える来週23日から「東証1部上場銘柄」となる。

10月の1部指定は、これで4銘柄目。4-9月の半年間で8銘柄だったことを踏まえても、増加ぶりが目を引く(ほかに、マザーズやJASDAQからの東証1部市場変更も10月中に各2銘柄)。

18日には豆蔵ホールディング(3756)の東証1部指定も公表されている。

もともと年末にかけて(と3月)は、1部指定が増えやすいタイミングにある。昨年も36銘柄中、10-12月の実施が計16銘柄と半数近くを占めた(3月も7銘柄)。1部指定の少なかった一昨年以前にさかのぼっても、おおむねこうした傾向を保っている。決算期や審査スケジュールといった要因のほか、そもそもこの時期は東証2部上場が多く、「1年経過後の1部指定」タイミングと重なりやすいことも背景に挙げられよう。

なお、冒頭に挙げた三洋貿易の東証2部新規上場は昨年10月23日。この日は、阿波製紙(3896・2部)も同時に上場されたが、「当面、1部指定の予定はない」(阿波製紙・経営企画室)とのこと。直近公表分の3月末現在で株主数基準が若干不足しているほか、昨秋、監査報告書抜きに中間配当を実施した手続き上の不備もたたった可能性がある。

いずれにせよ、同日上場された、似通った「地味で割安な2部株」のその後の株価は、大きく明暗を分けることとなったが、1部指定の有無が両者を隔てた、と言えないこともない。

日精ASB機械やPLANTなど、これまで1部指定を実現した銘柄群を見ても、総じて、発表前から順調な上昇波動を形成してきた経緯がある。

昨年暮れにかけての東証2部上場を見ると、11月に2銘柄、12月には8銘柄が挙げられる。これらが「1年後の1部指定」サイクルに入ってくると、今年も12月のラッシュ状態入りが想定され、対象銘柄には、これから先取り買い人気拡大も期待されてくるわけだ。

ちなみに、上場から比較的日の浅い銘柄の場合、業績面などは形式基準をクリアしているものが多いが、最もネックとなりやすいのは株主数基準だろう。これがクリアされていないと、1部指定にこぎ着けても、同時に株式売り出し実施といった事態も想定される。

これから1周年を迎える中でも、はっきりと株主数基準を満たしているのは、「11月組」で、イートアンド(2882・2部)。「12月組」では、日本管理センター(3276・2部)イマジカ・ロボットHD(6879・2部)アジュバンコスメジャパン(4929・2部)SBSHD(2384・2部)チムニー(3178・2部)パンチ工業(6165・2部)トーエル(3361・2部)

ここでは、昨年12月14日、JASDAQ経由で東証2部上場したSBSHDに注目。4月高値1,414円を前に、もみ合い状態にあるが、依然、PBR(株価純資産倍率) 0.6倍台と極端なディスカウント状態に置かれている。

チャート的には、やはり5月高値を目前にしてきたチムニー(SBSと同日の新規上場)も上放れ接近ムードが生じつつある。今12月期増配(年10円↓20円)を予定し、配当利回り2%弱となるほか、優待魅力度の高い株でもある。

戻る