IPO 2012年総括  エイチームの好ダッシュ際立つ

IPO 個別 概況


エイチーム(3662) 日足

エイチーム(3662) 日足

2012年の年間IPO(新規以上)社数は、前年に比べ11社増加の48社(プロ投資家向けマーケットに上場した2社を含む)。09年(19社)を底に3年連続して増加した。「3年連続増加」は1992年をボトムに93年から95年にかけてマークした以来、久方ぶり。

初値上昇率49%

プロマーケット上場銘柄を除いた46社ベースで、公開価格に対する初値戦績は「37勝9敗」で勝率80%、初値上昇率は平均49%。前年は勝率53%、初値上昇率22%で、値付きも大きく改善した。

個別では、公開価格比3・1倍発進のenish(3667・東マ)を筆頭に好スタート銘柄はマザーズ企業に集中。“高成長企業が上場する市場”との認識定着も背景に、マザーズを上場市場に選択する企業は増加傾向にあり、IPO社数に占めるマザーズ比率は一昨年27%、昨年30%、今年は48%に上昇した。「JASDAQ経由に比べマザーズ経由は東証1部上場のハードルが低いこともあり、マザーズ選好傾向は来年も続くだろう」(市場関係者)。

オール・ハッピー

初値から高値までの上昇率は平均43%。公募玉を手に入れた人のみならず、初値買いや上場後に参戦した人もある程度の利益を得た形で、「オール・ハッピー」の1年といえる。

中でエイチーム(3662)は公開価格比2・7倍高で発進した後、さらに4・2倍に大化け。初値倍率ベスト10はマザーズに独占されたが、初値からの上昇率の観点ではJASDAQのほか、東証1部の全国保証(7164)が52%高に進むなど、東証1・2部の健闘も目立つ。「個人はマザーズ志向だが、機関投資家はクール。市場よりも会社の善しあしで判断する」(市場関係者)とされる。

ベストIPO

最後に公開引受担当者が選んだベストIPO、注目ポイントを少し紹介したい。

☆エー・ピーカンパニー(3175・東マ)=「デフレスパイラルに陥っている日本経済において、製販一体の新モデルを手掛け、付加価値をつければ消費者がついてくることを示している企業」。

ベストとはいえないが、JAL(9201)=「日本では復活、再上場はなかなか許さない文化があるが、それをのみこみ“復活“した意義は大きい。今後の日本企業の再生につながる案件」。中には「民主党が成したことで唯一の成功例」との声も。このほか、ライフネット(7157・東マ)への評価も高い。

初値から高値までの上昇率ベスト10
銘柄 上昇率 上場日
1 エイチーム(3662・東マ) 4.2倍 4月04日
2 北の達人(2930・札ア) 3.6倍 5月29日
3 EAJ(6063・JQ) 3.2倍 6月20日
4 エムアップ(3661・東マ) 2.8倍 3月14日
5 エニグモ(3665・東マ) 91% 7月24日
6 ありがとうS(3177・JQ) 90% 11月12日
7 チャーム・ケア(6062・JQ) 68% 4月27日
8 ワイヤレスゲート(9419・東マ) 63% 7月19日
9 テクノスジャパン(3666・JQ) 54% 12月07日
10 サクセスHD(6065・JQ) 53% 8月07日
公開価格に対する初値上昇率ベスト10
銘柄 上昇率 上場日
1 enish(3667・東マ) 3.12倍 12月11日
2 モブキャスト(3664・東マ) 2.87倍 6月26日
3 エイチーム(3662・東マ) 2.70倍 4月04日
4 トレンダーズ(6069・東マ) 2.54倍 10月19日
5 メディアフラッグ(6067・東マ) 2.35倍 9月28日
6 モバイルクリエイト(3669・東マ) 2.33倍 12月19日
7 エニグモ(3665・東マ) 2.30倍 7月24日
8 ユーグレナ(2931・東マ) 2.29倍 12月20日
9 キャリアリンク(6070・東マ) 2.01倍 11月15日
10 地盤ネット(6072・東マ) 96% 12月21日
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