IPO社長会見 全国保証(7164) 株式公開で事業拡大に弾み

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石川英治社長

石川英治社長

全国保証(7164)が12月19日、新規上場した。初値は公開価格を3.7%上回る1,016円。上場当日の記者会見で石川英治社長=写真=は次のように語った。

特徴…当社は住宅ローンの信用保証会社で独立系では最大規模。同業の多くが銀行などの系列会社という業界にあって、当社は独立系のため、あらゆる金融機関との提携が可能。また、保証料体系は通常1本だが、当社はお客様の属性や担保評価に応じて保証料を設定しており、結果的に幅広いお客様の取り扱いが可能となっている。

上場効果…上場に伴う知名度および信用力の向上は大きな武器になる。また、保証会社の保証は“一般保証”に分類され、金融機関は貸倒れ引当金を積む必要があるが、「上場会社」「配当あり」などの条件を満たした保証会社の保証は“優良保証”に区分され、貸し倒れ引当金を積む必要がないため、決算上のメリットがある。こうしたことから、IPO(新規上場)そのものが今後の事業拡大につながる。IPO承認後、この1カ月で当社との提携を検討くださっている金融機関が増えている。

今後の展開…住宅ローンの年間貸し出し額17兆-18兆円のうち、当社の取り扱いは1兆円、シェアにして6%で、シェア拡大余地が大きい。今後は新たな提携金融機関の開拓と、既存の提携金融機関の深掘りを進めていく。住宅ローン獲得競争が激化する中、金融機関は自社系列だけでなく、外部の保証会社も利用し、住宅ローン件数を大きくとっていく方向にある。当社はこうした保証ニーズを着実に取り込んでいきたい。

足元動向…今期は新規保証実行が前年を8%上回っており順調に推移。震災関連引当金の戻入れ発生など与信費用は計画を下回って推移している。

中期計画…来3月期を最終年度とする中期計画を策定している。前期末で7兆6371億円の保証残高を今期中に8兆円の大台に乗せ、来期は8兆5,000億円弱にしたい。

M&Aへの考え方…地銀に子会社整理の動きが一部あり、当社に打診が来ている。組織丸ごとというより、どちらかといえば、債権譲渡を受ける方向を考えている。

<記者の目>
住宅ローンの返済期間からすると、借り手も貸し手も先々の金利上昇を意識した対応が求められる局面入り。住宅ローンの信用保証ニーズは今後より高まってこよう。中で同社は独立系の強みを発揮し、安定的成長を遂げるとみられる。

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