ホンネで迫る!! ブラインドインタビュー IPOマーケットに関心高まる 12月は最大20社上場も 

IPO インタビュー


2013年のIPO(新規上場)社数は、9月24日現在で承認済み案件を含めて35社。年内のIPO動向、来年の目玉IPO候補などを市場関係者に聞いた。

――IPOへの関心度合いはどうか。

市場関係者A 「ちょっとマニアックな話になるが、上場前説明会の会場規模と参加人数も、関心度を計るバロメーターの1つ。IPO主幹事最大手の野村証券の場合、近年は大型案件を除いて上場前説明会を『本社6階』で開催していたが、10月4日上場のバリューHR(6078・JQ)からより広い『本社7階講堂』に切り替えてきた」

市場関係者B 「10月8日上場のエナリス(6079・東マ)は、バリューHRよりもさらに広いスペースがとられ、用意されていた80席ほどがほぼ埋まっていた。関心の高さを実感した」

市場関係者A 「7階講堂は間仕切りによってスペースを変えられる仕組み。往時は間仕切りなしのフルスペースでの説明会が当たり前だった。それに戻った時が”IPO完全復活”ということかな」

――本年IPOは60社程度というのが年始段階でのコンセンサスだったが、ここまでで35社。上場ペースが遅い気がしなくもない。

市場関係者A 「12月は最大で20社が上場してくると聞いている。あくまでも最大値だから、実際は20社を少し欠ける可能性はある」

市場関係者B 「いずれにせよ、例年通り、12月はIPOラッシュ。プロマーケットを含めれば、年間IPOは60社程度になるのでは」

――例年12月は、比較的大型の案件が出てきた。今年はどうか。

市場関係者A 「大型案件はほとんどないもよう。小型案件が中心になりそうだが、人間の身体機能を強化する装着型ロボットスーツを手掛ける『サイバーダイン』など、”山椒は小粒でもぴりりと辛い”ということわざがぴたりとはまる、パンチ力のある企業も候補に挙がっているようだ」

市場関係者B 「眼科疾患向けバイオベンチャー『アキュセラ』、経営支援・M&A(企業合併・買収)アドバイザリーの『フロンティア・マネジメント』、オプト(2389・JQ)の子会社『オプトリンク』なども12月のIPO候補。『足利ホールディングス』の年内IPOの線も消えていないようだ」

――主幹事別で見ると、本年IPOのほぼ半数が野村主幹事案件。なぜ野村は強いのか。

市場関係者A 「IPO社数の低迷時、ほかの証券会社は戦力を大幅に削ったが、野村証券だけは戦力を落とさずに地道に発掘を続けてきた。一にも二にも、IPOに熱心だったか、そうでなかったか――それに尽きる」

市場関係者B 「ここにきて、ようやく他社もIPO部隊を拡充させ、野村証券に競り勝つ案件も出てきてはいるようだが。実際に上場するのは2年後。少なくともそれまでは野村の独り勝ちが続くのでは」

来年の目玉はリクルート?

――少々気が早いが、来年の目玉IPOは?

市場関係者A 「昨秋、IPOに向けた社内準備組織を設置した『リクルートHD』だろう。時価総額1兆円規模になるとみられ、単純に発行済み株式数で割ると、1株当たり1万6,000円程度となる」

市場関係者B 「上場の暁にはリクルート株式を保有する企業もにぎわうだろう。参考までに、各企業の2013年3月期有価証券報告書から弾いた1株当たりの簿価は、大日本印刷(7912)が3,025円、凸版印刷(7911)は2,567円、三井物産(8031)だと5,602円。電通(4324)博報堂DY(2433)フジ・メディア(4676)など2007年から08年にかけて取得した企業は1株9,000円で計上している」

市場関係者A 「大日本印刷、リクルート、ヤフー(4689)の3社が発行済み株式の8割を握るオールアバウト(2454・JQ)にも思惑人気が及ぶだろうね」

市場関係者B 「このほか、ソニー(6758)東芝(6502)日立(6501)の中小型液晶パネル事業を統合した液晶大手『ジャパンディスプレイ』は、来年3月の上場が取りざたされている。ホームセンターの『ジョイフル本田』も来年のIPO候補のようだ」

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