本紙執筆者4氏による 新春特別座談会 JACK、心配性、葉山、夕凪所長 2014年相場への対処法

インタビュー


上げても下げても利益確保目指す

今回は“新春スペシャル”ということで、金曜日付最終ページで週替わりに連載している4氏による座談会を開催。それぞれ著名投資家でもある、「JACK」「心配性」「葉山」「夕凪所長」各氏に、最近の相場の傾向や投資戦略、今年の見通しなどについて語ってもらった。その中でも興味深い発言を以下のようにまとめた。

―昨年の相場では、大幅な株高はもちろん、商いの盛り上がりもすごかった。コンピューターによるアルゴリズム取引も活発化だったようだ。会社員生活から独立し、日中も場を見られるようになった夕凪さんには、どんな風に感じられたか。

夕凪 「立会中の売買注文状況をリアルタイムで見ていると、もう“見せ玉”だらけといった感じ。『こんな銘柄まで必要ないだろう』というような小型株にも妙な動きが目立つ。プログラム売買なら相場操縦などの法令違反に問われないんだろうが…。ただし、こうした、やりたい放題の『ロボット君』の手法を逆手に取ることもできる。たとえば、立会中にTOB(株式公開買い付け)などの急騰材料が出た銘柄に、不思議と売り物が出てくることがある。短期急騰銘柄を機械的に売るプログラムが組まれているようだ。おかげで仕込みやすい。日本語のニュースに対応できない面もあるのでは」

心配性 「海外ファンドの運用者の中には、日本語と中国語の区別も付かないような向きも多いので(苦笑)」

―本紙で多彩かつ精緻(せいち)な低リスク投資戦略を連載されているJACKさんには、最近の相場で思いついた何か面白そうな投資テクニックなどをご披露いただきたい。

JACK 「『会社四季報』をチェックするだけでも、いろいろなものが見えてくる。例えば、今年が設立50周年とか100周年であれば、かなりの確立で増配に踏み切るはず。好業績の未発表企業には投資機会が生じてきそうだ。一方で、従業員持株会が大株主上位を占める企業も要マーク。こうした銘柄には、毎月25日の給料日やボーナス支給日に機械的な買い注文が入る。そこに先取り買いのチャンスが生まれるわけだ」

―いくら相場が良くても、単純に値動きに付いていくだけでは、なかなか儲(もう)からないか。

JACK 「チャートポイントを意識して売買しても、“逆指値狩り”のような裏をかく動きにしてやられることも少なくない。FX取引と違って、個別株は数千銘柄もあるのだから、買えなかったらあきらめる。要は『1週間後でも、その値段で買いたいか』を考えるべきだろう」

心配性 「実際、買えないときは、いくらでも上がりそうな気がするのに、いざ買えてみると下げが不安になるものだ」

―心配性さんは、かつて長らく外資系証券に勤務された経験から、今も内外に知己が多いが、今年の相場をどうみるか。

心配性 「北朝鮮や中国で何か突発事態が生じるようなことがない限り、今の流れが逆回転するようなことは想定しづらい。それと、海外ヘッジファンドなどは、意外と日本の個人投資家の情報を求めている。今年はNISA(少額投資非課税制度)もスタートし、個人の動向が大きなポイントになりそうだ。なおNISAに関して言えば、日本の投信会社には、損失リスクを低減するよう工夫したヘッジ付きの高配当利回り株ファンドなどの商品設計を望みたい」

―不動産投資のスペシャリストである葉山さんには、今後の不動産相場について聞きたい。

葉山 「お金ができれば、不動産に換えていきたいといったところだ。買いたいと思っている人は非常に多く、いずれかの時点で、せきを切ったように資金が流入してくることになるだろう。ただし、資材費が上昇し、建築現場の人手不足感が強まっている現状では、手抜き工事に近いものも増えているので、家を建てる際は要注意だろう。一般的に、業界全体が繁忙のときではなく、閑散期に建てた方が良質な物件になりやすい。あと不動産株については、旧財閥系の大手がやはり強い。とりわけ海外のローカル物件でも健闘している三菱地所(8802)三井不動産(8801)は注目していいだろう」

―最後に、夕凪さんには今年の相場に対処する心構えについて…。

夕凪 「昨年同様、前半が強く、後半は弱含みの展開を想定しているが、結局のところ、相場の上げ下げに関係なく、上がっても下がっても儲けられるようでなければいけないと考えている」

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