概況/大引け TOPIXは832.72ポイントの5.89ポイント安、日経平均は9,940円の99円安。米国で富裕層に対する増税案でベイナー下院議長の「プランB」が共和党内で十分な支持を得られず採決断念。オバマ大統領との間で妥協案は成立せず財政の崖からの転落を警戒。日銀の物価目標導入観測で不動産株は値上がり。

概況


日経平均 15分足(5日間) MA(25)、MA(75)

日経平均 15分足(5日間) MA(25)、MA(75)

大引けのTOPIXは832.72ポイントの5.89ポイント安、日経平均は9,940円の99円安。東証1部市場の値上がり銘柄数は580、値下がり銘柄数は978。出来高は36億1,215万株、売買代金は1兆9,056億円。

米国共和党のベイナー下院議長が「財政の崖」の回避に向けて、オバマ大統領から譲歩を引き出すために提案した「プランB」は共和党内で十分な支持を得られず、採決を断念しました。
富裕層向け増税でオバマ大統領は増税対象とする世帯を当初主張していた年収25万ドル(約2,100万円)以上から40万ドル(約3,300万円)以上に減らし、ベイナー下院議長も全ての人々に対する減税継続を主張していた従来の立場を和らげ、年収100万ドル(約8,400万円)以上の世帯への増税を認める「プランB」を提示しましたが、それさえも共和党内では容認されなかったので、オバマ大統領との間では妥協案は成立しないのではないかと、「財政の崖」からの転落が危惧されました。

米国の議会予算局は、ブッシュ減税の期限切れなどによる増税額は実質GDPの約4%分と試算しています。
減税の失効と歳出の強制削減が年明けに重なる「財政の崖」を放置すれば一旦は財政赤字が減るものの景気が急速に悪化し、何れ本格的な経済対策が必要になると見られています。
他方、財政再建論議が頓挫して「債務の山」が米国債の格下げリスクを高めた場合、ドル安・金利上昇を招くということも心配されています。
いずれにしても米国株式市場にはマイナスで逆資産効果が懸念されています。

昨日の日銀金融政策決定会合では、次回1月会合で「中長期的な物価安定の目途」を検討することを表明したことや、銀行出身の石田審議委員(三井住友フィナンシャルグループの元専務)から補完当座預金制度(超過準備付利)への適用金利をゼロ%とすることが提案されたことが驚かれました。
これまでの円金利市場では0.1%の付利の存在が、短期国債や2年国債の利回りを0.1%近辺で下げ止まらせてきた面がありました。
1対8で否決されましたが、多額の超過準備を保有し、付利の恩恵も大きいはずの銀行出身の委員からゼロ%が提案されたため、今後の議論の布石になると見られています。

金融緩和期待で三菱地所や東京建物(8804)などの不動産株は買われました。
クレディスイス証券では不動産セクターの「OVERWEIGHT」を強調すると解説していて、自民党を中心とした連立政権では、公共投資の増加と円安政策がマクロ運営政策として共存するため、内需が刺激されて、結果的にオフィス需要は増加し、オフィス賃料の上昇期待が高まるだろうと解説しています。

東海カーボン(5301)は大和証券から、海外でSGLカーボン(独)やグラフテックインターナショナル(米)などの電極の値上げ効果が浸透し、北米・アジアを中心に電極価格が上昇しているので、東海カーボンの輸出価格も改善するという見通しで、レーティングを「3」→「1」に引き上げられました。

日経ジャスダック平均は1,390円の2円安。東証マザーズ市場の上場初日は買い気配で終わったミドリムシのユーグレナ(2931)は公募価格1,700円に対して、初値が3,900円で、終値は4,130円でした。

東証マザーズ市場に本日新規上場した地盤ネット(6072)は地盤工事の必要性を判定する会社で、地盤品質証明書の提供も行っていて、公募価格720円に対して、初値は1,412円でその後、ストップ高の1,712円となりました。

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