概況/前引け TOPIXは837.11ポイントの1.50ポイント安、日経平均は10,014円の25円安。米国でベイナー下院議長が減税法案の採決中止を発表し、財政の崖からの転落懸念で日経平均は失速。日銀の物価目標導入期待で不動産株は値上がり。

概況


前引けのTOPIXは837.11ポイントの1.50ポイント安、日経平均は10,014円の25円安。東証1部市場の値上がり銘柄数は694、値下がり銘柄数は821。出来高は20億4,723万株、売買代金は9,565億円。

昨日の日銀金融政策決定会合では、次回1月会合で「中長期的な物価安定の目途」を検討することを表明したことや、石田審議委員から超過準備への付利金利をゼロ%とすることが提案されたことが驚かれ(1対8の反対多数で否決)、今朝の日経平均は前日比135円高の10,175円と上昇しましたが、米国の財政の崖への懸念で失速しました。

米国共和党のベイナー下院議長が「財政の崖」回避に向けた議長の減税延長法案に十分な支持が集まらなかったため、採決中止を発表したことから、財政の崖からの転落が警戒されました。

米国の議会予算局は、ブッシュ減税失効等による増税額は実質GDPの約4%分と試算しています。
財政の崖を放置すれば一旦は財政赤字が減るものの景気が急速に悪化し、何れ本格的な経済対策が必要になると見られています。
他方、財政再建論議が頓挫して「債務の山」が米国債の格下げリスクを高めた場合、ドル安・金利上昇を招くということも心配されています。
いずれにしても米国株式市場にはマイナスで逆資産効果が懸念されています。

東京株式市場では日銀の物価目標の導入の可能性が高まったことから、住友不動産や東京建物などの不動産株が買われました。

日経平均 15分足(5日間) MA(25)、MA(75)

日経平均 15分足(5日間) MA(25)、MA(75)

クレディスイス証券では不動産セクターの「OVERWEIGHT」を強調すると解説していて、自民党を中心とした連立政権では、公共投資の増加と円安政策がマクロ運営政策として共存するため、内需が刺激されて、結果的にオフィス需要は増加し、オフィス賃料の上昇期待が高まるだろうと解説しています。

東海カーボン(5301)は大和証券から、海外でSGLカーボン(独)やグラフテックインターナショナル(米)などの電極の値上げ効果が浸透し、北米・アジアを中心に電極価格が上昇しているので、東海カーボンの輸出価格も改善するという見通しで、レーティングを「3」→「1」に引き上げられました。経営環境の改善期待で日本カーボン(5302)も買われました。

アインファーマーシーズ(9627)は野村証券の「中小型株レポート」で紹介されたことに刺激を受けたようです。
6年制過程を終了した薬剤師の採用について、十分な教育体制を持つ調剤薬局が有利となり、そうでない調剤薬局は採用数を確保できず新規出店が思うようにできなくなってくると予想し、薬剤師の採用や、大型店舗の開発で優位なアインファーマシーズ(9627)や、医師の開業支援、転職支援を通じた調剤薬局の開設案件の確保が図れる総合メディカル(4775)のような企業は競争優位が持続するだろうと紹介しています。

一方、NTN(6472)は大和証券がレーティングを「2」→「3」に引き下げたことで売られました。
政権交代による過剰流動性に対する期待が高まったこともあり低位株物色の動きが加速し、NTNの株価も大幅に上昇しましたが、相応に評価が進んだため、株価リバウンドステージは終了し、リストラの実行力が次の焦点と指摘しています。

日経ジャスダック平均は1,393円の0.07円安。昨日は買い注文が殺到し値が付かなかった、ミドリムシのユーグレナは公募価格1,700円に対して、初値が3,900円で高値は4,230円まであり、前引けは4,045円となりました。

ADM(3335)は加賀電子(8154)が完全子会社化すると発表し、ADM1株に加賀電子の0.5株を割り当て交付すると発表したことで買われました。ADMは来年3月12日に上場廃止となります。

新星堂(7415)はワンダーコーポレーション(3344)が株式公開買付(TOB)を実施すると発表し値上がりしました。TOB価格は1株38円で、買付予定の上限は2,000万株なので、買付後の保有割合は56.74%の見込みで、上場は維持されますが、共同で商品の調達や開発を行うので業績改善が期待されました。

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