概況/大引け TOPIXは838.61ポイントの0.73ポイント安、日経平均は10,039円の121円安。日銀金融政策決定会合は資産買入基金の10兆円増額と「物価安定の目途」の見直し着手。年内はこれ以上、追加の刺激材料が出てきにくいという見方や、米国で財政の崖の回避のための協議がまとまらないリスクも警戒され、円高に向かい、日経平均も下げ幅拡大。日産は野村証券が格下げし下落。

概況


日経平均 15分足(5日間) MA(25)、MA(75)

日経平均 15分足(5日間) MA(25)、MA(75)

大引けのTOPIXは838.61ポイントの0.73ポイント安、日経平均は10,039円の121円安。東証1部市場の値上がり銘柄数は752、値下がり銘柄数は801。出来高は37億4,349万株、売買代金は2兆856億円。

日銀金融政策決定会合の結果が午後1時過ぎに報じられ、資産買入基金の10兆円の増額と、「物価安定の目途」の見直しに着手することになりました。
発表直後に円高、株安となった後に、小康状態となっていましたが、2時半頃に円相場が再び、円高に向かい、1ドル=83円87銭まで進んだため、日経平均も下げ幅を拡大しました。
「物価安定の目途」の見直しに着手することで次回1月21日~22日の日銀金融政策決定会合に期待がつながれていましたが、年内はこれ以上、追加の刺激材料が出てきにくいという見方や、米国で財政の崖の回避のための協議がまとまらないリスクも警戒されています。

米国ではオバマ大統領が「ブッシュ減税」の打ち切りについて、増税対象を当初の年収25万ドル以上(約2,100万円)から40万ドル(約3,300万円)に引き上げ、譲歩する姿勢を見せましたが、共和党は年収100万ドル(約8,400万円)以下の家計を対象に減税措置を延長する法案を下院で採決する構えを見せています。
ホワイトハウスの報道官が、共和党の法案が議会を通過してもオバマ大統領は拒否権を行使すると発表したため、協議が難航していると警戒され、昨日のNYダウは98ドル安の13,251ドルと反落しました。

安倍自民党総裁が日銀に対して、物価目標2%の導入を要請していることについて、障害となるのは財務省で、もし物価が2%上がるならいずれは金利も連動して上がるので、1,000兆円規模の負債を抱える国で2%上がれば20兆円の赤字要因になるため、抵抗するだろうといった解説も聞かれました。

日産自動車(7201)は野村証券が投資判断を「Buy」→「Neutral」に、目標株価も880円→810円に引き下げたことで売られました。
10月、11月の販売は、米国でAltima、日本でNoteという主力車種が低調で、下期以降の業績への不安が高まりました。欧州でも販売増が続いたロシアで競争激化により10月以降販売が前年割れとなったそうです。
日本や欧州ではインセンティブなど販売費用も想定以上に増加している模様で、足元の円安を考慮しても2013年3月期の営業利益は4,628億円(前期比15%減)と野村証券では予想し、会社計画5,750億円(前期比5.3%増)やアナリスト予想平均値の6,063億円(前期比11%増)を下回ると見ています。

昨日、新規上場した全国保証(7164)は住宅ローン保証会社で、全国の信用金庫を中心に債務保証残高を拡大し、ここ数年は地銀の残高が拡大しています。上場したことで優良保証会社としての立ち位置を確立し、金融機関のリスク負担軽減策として同社の保証活用の加速が期待され、株価も上昇しました。

クミアイ化学(4996)は2012年10月期の営業利益が前期比14.6%増益の16億5,700万円で、2013年10月期の営業利益計画は8.6%増益の18億円と発表しました。
野村証券は投資判断「Buy」継続で、目標株価を580円→650円に引き上げましたが、ブラジル農薬市場の好調を反映し、持分法適用会社のIHARABRAS社の収益見通しを増額修正しました。
畑作用除草剤ピロキサスルホンのグローバル展開を背景とした高い成長性を考慮すると株価は割安感が高いと解説しています。

米国ではシェールガスに沸くノースダコタ州などに雇用機会を求めて人が流入し、鉄鋼産業や石油化学産業などの設備増強の計画が相次いでいます。
日本でも近海には、国内天然ガス消費量の100年分に相当するメタンハイドレートがあるとされ、日本海側にも多くの資源が眠っていることが確認されているので、エネルギー資源開発が推進されることに期待して日本海洋掘削(1606)が買われました。

日経ジャスダック平均は1,393円の1円安。本日、東証マザーズ市場に新規上場したユーグレナ(2931)は公募価格1,700円に対して、3,910円買い気配で初日は売買が成立しませんでした。
2005年12月に世界で初めて微細藻(和名ミドリムシ)の屋外大量培養に成功した東京大学農学部発ベンチャー企業で、ミドリムシは59種類もの豊富な栄養素を持ち「未来の食材」とも呼ばれています。JX日鉱日石エネルギーとミドリムシからジェット機の燃料の開発に目途を付け、2018年までの実用化を目指していることも有望視されています。

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