概況/大引け 英国と欧州の中央銀行が慣例を破り緩和姿勢を示唆、ドル高から円安に。米雇用統計が改善した場合、量的緩和縮小は織り込み済みで、景気回復評価という期待も。3Dプリンター関連が人気

概況


日経平均 15分足 MA(25/75)

日経平均 15分足 MA(25/75)

大引けのTOPIXは1,188.58の17.87ポイント高、日経平均は14,309.97円の291.04円高。東証1部市場の値上がり銘柄数は1,409、値下がり銘柄数は233。出来高は28億304万株、売買代金は2兆505億円。

イングランド銀行(英中央銀行)はカナダ中銀のカーニー総裁を招聘し、319年の歴史の中で初の外国人総裁が7月に誕生しました。
カーニー新総裁を迎えた最初の金融政策委員会が7月4日に開かれ、早速慣例が打ち破られました。イングランド銀行では政策変更がなく、現状維持の場合、声明文は発表しないのがこれまでの慣例でしたが、昨日は声明文を発表し、8月に金利に関するガイダンスを提示することを示唆したため、英国の緩和期待からポンドはドルに対して急落しました。

欧州中央銀行(ECB)も金融政策に予断は持たないとしてきたこれまでの慣例を破り、ドラギ総裁は定例理事会後の会見で、「理事会は、ECBの主要金利が長期間にわたり、現行水準もしくはそれを下回る水準になると予想する」と述べたため、ユーロもドルに対して売られました。

ドル高により円相場も一時1ドル=100円46銭まで円安が進み、トヨタやマツダなどの自動車株や日立などが買われました。

今晩は米国で6月の雇用統計が発表されますが、量的緩和策の縮小は市場では既に織り込み済みで、米国景気の強さを評価する動きになるのではないかという期待から東京株式市場は強張りました。

中国で3Dプリンターの利用が急拡大していると日経新聞が報じたため、3Dプリンターが作り出す立体物の樹脂の原料の開発を経済産業省から委託されている群栄化学(4229)がストップ高となりました。MUTOHホールディングス(7999)は米3Dシステムズ社の正規代理店ということに注目して、岩井コスモ証券がレーティングを新規「A」で、目標株価は375円と発表したため、大幅高となりました。

9月7日に2020年のオリンピック開催地が決定されますが、反政府デモが拡大しているイスタンブールや長期不況から脱し切れていないマドリードより、東京が有利と期待され、大成建設(1801)や鹿島(1812)、日本道路(1884)、太平洋セメント(5233)などが買われました。

日経ジャスダック平均は1,864円の21円高。指紋認証ソフトと装置の開発会社のDDS(3782)が東証マザーズ市場でストップ高買い気配を続け、大引けで比例配分となりました。2012年7月にアップルが指紋認証用半導体メーカー最大手のオーセンテックを買収した意義について、DDSの三吉野社長が、iPhoneに指紋認証が搭載されると、ID・パスワードが氾濫する現状が解決することや、アップルが個人認証を一手に引き受ける認証局ビジネスに参入するのではないか、そしてiPhone内の決済を全て仮想通貨で行う前準備ではないかと語ったことが思惑視されました。

東証マザーズ市場のサイバーエージェント(4751)はゴールドマンサックス証券が投資判断「買い」で再開し、コンビクション・リストに新規採用し、目標株価は33万円と発表しました。米国で2010年から拡大したRTB(アドテクを活用したターゲティング広告)が日本でも本格的に拡大し、サイバーエージェントの子会社のマイクロアドは国内最大手として恩恵を最も享受すると紹介しました。

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