来年は不動産の本格復活か ―不動産会社の忘年会が戻ってきた― 「次の一手」考えるステージに

概況


おととし、去年と、めっきり見なくなっていた不動産会社の忘年会が結構派手に行われている。銀座でも、六本木でも、いろいろなところで。すべての不動産会社が戻ってきているわけではなく、キチンと自分たちのターゲットを決め、地域を絞っていたり、富裕層のお客さんを捕まえている会社は、投資系も、実需系の戸建系も今、ものすごく元気なようだ。

ところで、世界の株式市場は、オバマ氏の選挙後の米国「財政の崖」問題によるいったんの調整を経た後、回復基調に入ってきている。ヨーロッパも再度のギリシャ支援を巡る不透明感がひと段落したところに、野田さんの解散総選挙で、自民党の大勝、日銀による大規模な金融緩和期待から、株価は9500円の水準を超えてきている。選挙後、またはクリスマスの調整後、来年に向けて次の一手を考えるステージに来ている。不動産や金融関係の株価は、不動産証券系や消費者ローン系を含め、大幅値上がりを見せている。個人的に、2003年以降大幅な上昇を見せた不動産投資系で、資金的に余裕があり、不動産を09年以降購入してきた先は、今後収益的にも、株価的にも大きなチャンスがあるとみている。ともかく、この年末は来年何か起こるのではないかとわくわくした、2011年の大地震以前の日本の勢いに戻りつつある。地震に注意?しつつ、ある程度相場のリスクを取ってもいいタイミングかもしれない。

さらに、日銀による大規模な金融緩和期待やリスク資産の買い取り期待から、今年1年、日経平均に先立って値上がりを見せていたJ―REIT(不動産投資信託)市場は、春以降の新規上場もあり、投資口価格は順調だ。現在、J―REITを代表する、大型の日本ビルファンド(8951)やジャパンリアルエステイト(8952)などは、今後の賃料水準の是正期待から配当利回りが3%台の水準まで積極的に買われている。一方、小型の投資法人であるスターツプロシード(8979)やケネディクス・レジデンシャル(3278)などは、いまだに配当利回りが7%を超えるものもあり、スポンサーや格付けによる銘柄の選択が進んでいるようだ。ただし、J―REIT市場は、過去のように、不動産市況が良くなると、大型だけではなく、小型の銘柄も買われてきたため、来年以降、そのような全員参加型の市況になることを祈っている。

では、国内の不動産の市況はというと、三鬼商事が毎月発表している募集賃料や稼働率の推移(下記参照)を見てみると、既存ビルの募集賃料は継続的に下落を続けているが、新築ビルの募集賃料は上昇傾向にある。さらに、全体的な稼働率は良化傾向にあり、中小型のビルも適正な賃料やフリーレントなどの条件でテナントが入ってきている。

募集賃料や稼働率の推移

ある投資法人の購入部隊の方の話では、このようなマーケットで、親会社からの物件を買い取りつつ、外部からも買っていきたいが、市場に出ている物件は高く、そもそも投資口価格もこのままでは公募増資とともに希薄化することになってしまう。決算期に増資を行ってきたこれまでのパターンが使えず、まったく身動きが取れないでいるようだ。そのため、投資家にコミットした成長戦略を描けず、何のために投資法人を作ったかわからない状況で毎日過ごしているようだ。物件数も大してないのに、従業員だけはキチンといる状態では、なかなか厳しいようだ。1棟購入ではなく、持ち分購入しておき、将来優先的に購入できればという説明を結構していた…。

個人的には、現在満室経営であるものの、この時期は、入居者からの来春に向けた解約予告が出てこないことを祈りつつ、来年3月までに太陽光発電、そして売電事業を始めるために、所有している物件への太陽光パネルの設置および屋上菜園としての賃借の収益性を検討している。経済産業省に対して、売電事業を個人で行う旨の許可も申請し、先週末に下りたため、個人で行う売電事業に対して、銀行からローンを提供してもらうことも可能になった。そこで、これまで収益を上げていなかった屋上や屋根を使って、いかに収益を上げるか、さらに共用部分のライトや自動販売機を節電型にすることでコストを少しでも抑え、今後も続く居住用物件の賃料の下落に備え、健全な不動産投資を実現すべく、努力しているのが現状だ。ともかく来年は国内不動産に期待したい。

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