概況/大引け 中国人民銀行が金融市場の安定を維持するという声明を出したが、信用収縮と融資の伸び悩み警戒で上海株続落。新興市場ではバイオ関連の下げがきつい

概況


日経平均 15分足 MA(25/75)

日経平均 15分足 MA(25/75)

大引けのTOPIXは1,069.28の9.38ポイント安、日経平均は12,834.01円の135.33円安。東証1部市場の値上がり銘柄数は247、値下がり銘柄数は1,394。出来高は24億8,707万株、売買代金は1兆9,141億円。

中国人民銀行は昨日、金利急上昇といった金融市場の動揺を受けて、「金融市場の安定を維持する」という声明を出し、「一部の金融機関に対して流動性を供給した」ことも明らかにしましたが、本日の上海総合指数は続落となりました。信用収縮と融資の伸び悩みが警戒され、中国民生銀行や招商銀行などの銀行株が引き続き売られました。

中国では2008年のリーマンショック後に4兆元(約64兆円)の景気対策を実施しましたが、その過程で金融が異常な拡大を見せ、正規の調達運用を超えた非正規金融(シャドーバンキング)が急膨張したそうです。銀行預金よりも高い金利(10%前後)を付けた証書(理財産品)を個人などに販売し、これで得た資金を中心に不動産融資を行いましたが、融資資金が回収できず、理財産品の償還もできなくなると、中国政府が銀行を救済するのかとか、破綻銀行が生じた場合、取り付け騒ぎにならないかとか、預金保険がないでしょうから、預金者が自分の預金に不安を持つと社会不安に発展するリスクもあると警戒されています。仮に危機が回避されたとしても、貸出の伸びは大きく低下するので、中国経済の減速を更に強める要素となると見られています。

東京株式市場ではリスクマネーの収縮懸念から、不動産ファンドのケネディクスやノンバンクのアイフルの下げ幅も拡大し、野村ホールディングス(8604)やSBIホールディングス(8473)などの証券株も売られました。中国経済の悪化懸念から、日産自動車やファナックなども値下がりしました。

本日は中国の悪影響を受けにくい国土強靱化関連やエムスリーなどの医療関連も安くなりました。

一方、ツガミ(6101)はJPモルガン証券が投資判断を「Neutral」→「Overweight」に、目標株価を500円→630円に引き上げたことで買われました。7月以降に主に自動車業界向けに主軸固定型旋盤(タレット旋盤)の受注販売を開始する予定で、受注水準の改善を見込んでいます。

日本写真印刷(7915)もJPモルガン証券が投資判断を新規に「Overweight」で目標株価を2,380円と発表したことで関心を集めました。前期から出荷を開始したタッチパネルセンサ新製品のフォトリソ工法DITOセンサは、北米メーカーのタブレットパソコン向けに単独サプライヤーとして供給されている様です。印刷メーカーとして長年蓄積してきた経験や技術で他社と差別化されており、フォトリソ工法DITOを量産できる技術・設備を有する唯一のメーカーと紹介しています。

アイホン(6718)はいちよし経済研究所がレーティングを新規に「A」で、フェアバリューを2,200円と発表したことで買われました。インターフォンでは国内シェア約5割で、特にマンション用のインターフォンは6割以上のシェアを持っていて、マンションなどのリニューアル需要が拡大期に入ったと見ています。

日経ジャスダック平均は1,717円の58円安。ジャスダック市場にリプロセル(4978)が新規公開し、公開価格3,200円に対して、7,520円買い気配となり、初日は売買が成立しませんでした。他のバイオ関連はリプロセルの購入資金捻出のための換金売り対象となったのか大幅安となりました。

ガンホーオンラインやユビキタス、レーサムなども売られましたが、楽天(4755)は小幅高となりました。

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