概況/大引け 日銀による長期金利上昇抑制策に期待して、不動産株や金融株が高い。円高に歯止めでトヨタなども上昇

概況


日経平均 15分足 MA(25/75)

日経平均 15分足 MA(25/75)

大引けのTOPIXは1,125.47ポイントの28.52ポイント高、日経平均は13,533.76円の271.94円高。東証1部市場の値上がり銘柄数は1,194、値下がり銘柄数は451。出来高は51億2,473万株、売買代金は3兆5,613億円。

4月4日に日銀が「量的・質的金融緩和」を実施してから丁度2ヵ月が経過しました。今後2年で物価上昇率を2%に高めるために、マネタリーベースを2年で2倍に、国債保有額も2年で2倍以上にするという目標を打ち出したため、日経平均は発表前日の12,362円→5月23日には取引時間中に一時15,942円まで上昇し、円相場も発表前日の1ドル=93円44銭→5月22日には一時1ドル=103円74銭まで円安に進みました。

しかし、債券市場は日銀の国債大量買い計画で機能不全となり、発表日の0.435%→5月23日には一時1%まで金利が上昇しました。

金利上昇を警戒し、5月下旬以降は株式市場も変調し、本日は一時13,060円(前日比200円安)まで売られました。

ただ、13,000円を割り込むと、黒田日銀が打ち出した異次元の金融緩和策の効果をほぼ帳消しにしてしまい、下げ過ぎという見方や、日銀が長期金利の上昇を抑えるために、6月10日~11日の金融政策決定会合で、0.1%の低利資金を金融機関に最長1年貸し出す「固定金利オペ」の貸出期間を2年以上に延ばす案を検討すると日経新聞が報じ、不動産株が反発したことも下支えとなりました。

国土交通省が3ヵ月単位で実施している地価調査の「地価LOOKレポート」では上昇を示す地区が80(前回51)と全体の53%(前回34%)を占めました。連続上昇地点には高層マンション用地に対する強い需要があります。大都市中心部のオフィス街の値上がりも目立ちます。J-REIT(不動産投資信託)の資金調達も良好なので、J-REITによる上期の物件取得額は既に1.2兆円と、2012年の年間取得額を上回りました。REITの取得意欲の高さが収益不動産の評価を変えていることや、日銀の金融緩和策を受けて、不動産企業の資金繰りは良好な状況が続くと期待されています。

日銀の長期金利上昇抑制策で過剰流動性相場も戻ってくるという期待から、野村ホールディングス(8604)や三井住友フィナンシャルグループ(8316)、アイフル(8515)などの金融株も幅広く買われました。

円相場も1ドル=99円90銭と円高に歯止めが掛かったことから、トヨタやマツダなどの自動車株も買われました。

新川(6274)はいちよし経済研究所がレーティングを新規に「A」で、フェアバリュー1,410円と発表し、ストップ高(100円高)の723円となりました。半導体後工程製造装置のワイヤボンダのメーカーで、リーマンショック以降苦戦が長く続いていましたが、2011年の西村社長就任以降の生産海外移転と、新製品の開発が寄与し、2014年3月期は6期振りの経常黒字転換を予想しています。

日経ジャスダック平均は1,927円の5円安。ガンホーオンライン(3765)やプレシジョンシステムサイエンス(7707)、3Dマトリックス(7777)は売られましたが、不動産ファンド関連のレーサム(8890)やいちごグループ(2337)は買われました。

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