知らないと怖い不動産市場の裏 CPI2%達成に向けた日銀の政策決定―不動産関連は全て大幅上昇―

概況


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先週、黒田新体制による初めての日銀金融政策決定会合で、今後2年程度をめどに前年比2%の物価目標を達成するために、量的にも・質的にも大規模な金融緩和策を発表した。主なポイントとしては、マネタリーベースを2012年末の138兆円から、14年末には270兆円まで拡大、バランスシートも158兆円から290兆円まで拡大することを決定した。長期国債を89兆円から190兆円、ETF(上場投信)を1兆5,000億円から3兆5,000億円に倍増している。さらに、資産買入等基金を廃止し、銀行券ルールの一時適用停止などを行うこととなった。

多くの方が言っている通り、今回の発表は大方の予想を大きく上回るポジティブサプライズだった。そのため、ドル円も株価も連日大幅高が続いている。これまでの白川体制からの大転換を全面的に打ち出せたと考えている。今日現在は落ち着いてきているが、まだ当時と比べれば高値圏で推移している。

一方、3月の後半に発表された公示地価は、やや肩透かし気味ではあったが、不動産市場の底入れの兆しを感じさせる内容だった。全国の下落率は3年連続で低下し、地価が上昇したポイントも2,000カ所に増加した。さらに、J-REIT(不動産投信)の保有残高が年間約300億円に相当するペースでの買い入れを決定している。14年末には1,700億円となるので、不動産市場にとっておきなサポートとなる内容になっている。

13年度の税制改正大綱でも、J-REITによる登録免許税及び不動産取得税の軽減措置の延長やJ-REITによる海外不動産への間接投資を可能とする措置の導入などが決まっており、不動産市況は大いに活況となりそうだ。

4日の日銀の政策発表受けた翌5日は、三菱地所や三井不動産などの超大型銘柄までストップ高を付けるレベルまで買い上げられており、週明けの月曜日も東京建物(8804)東急不動産(8815)、不動産流動化銘柄は値を飛ばしていた。

特に、これまで時価総額が小さ過ぎて相手にされていなかったJASDAQ上場銘柄。例えば、サンウッド(8903)スパークス・グループ(8739)アスコット(3264)陽光都市開発(8946)明豊エンタープライズ(8927)など、スポンサーがしっかりしていそうな銘柄で、出来高もあるものなどは、4日の発表以降値を飛ばしている。株式投資を始めた直後など、自己資金が小さいうちは、このような銘柄の方が、利益率は案外良かったりする。もちろんリスクも大きいが…。

レインズやそのほかインターネット上の不動産サイトにおいても、不動産の価格がさらに過熱している。場所だけでなく、建物の構造にもよるが感覚的にはこれまで表面利回り8%台超だったものが、7%台前半レベルまで下がってきている。土地の資産価値の高い物件に関しては、5%を切るものまで現れている。ファンドなどの機関投資家に関しても、これまでの購入目線を下げてきており、都心の不動産価格は急回復をしてきている。

今後は個人的に、先ほど具体例を出した、スポンサーがしっかりしていて、出来高が結構あるマンション業者や個人の富裕層を相手にした、収益不動産の販売や、投資用マンションを扱っている会社が急に息を吹き返しているので、時価総額が小さいため、やや面倒だが、じっくり手掛けてみるのも面白いと思っている。03-05年で爆発的に資産を増やした投資家は、当時のパシフィック、クリードやダヴィンチなども初めはこんな感じだった。今回は、どんな銘柄が抜け出してくるのか。

不動産現物だと、空室の目立つ物件や更地からの開発など普通の人が取り組みにくい物件が狙い目か。

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