概況/大引け イタリアで五つ星運動が連立政権への協力拒否。組閣が進まないと再選挙リスクを警戒。中国発欧州向けのコンテナ運賃が再び下落で海運安い。

概況


日経平均 15分足 MA(25/75)

日経平均 15分足 MA(25/75)

大引けのTOPIXは1,036.78ポイントの9.69ポイント安、日経平均は12,335円の157円安。東証1部市場の値上がり銘柄数は538、値下がり銘柄数は1,099。出来高は29億8,319万株、売買代金は2兆1,803億円。

イタリア総選挙で躍進した「五つ星運動」が中道左派連合の主導する連立政権への協力を拒否したため、連立政権樹立に向けた協議は暗礁に乗り上げました。大統領は今後、外部の人材を起用し、実務者が率いる新たなテクノクラート政権、もしくは大連立政権の樹立を目指す可能性がありますが、大統領の任期が満了する5月15日までに内閣が成立しないと再選挙が実施されることになり、財政再建や構造改革の停滞懸念で、国債格下げの可能性が高まると不安視されています。

欧州不安が警戒され、東京株式市場は幅広い銘柄や業種が値下がり。バルチック海運指数の続落を受け、川崎汽船(9107)などの海運株も売られました。

一方、ダイエー(8263)は野村証券から、イオン(8267)は最終的にダイエーの完全子会社化の方向となるのが自然だろうと解説されたことが注目され、大幅高となりました。その他、イオンのグループ再編はまだ続き、マルエツ(8178)やカスミ(8196)などの持ち分法対象企業が残されていると紹介されたことで、マルエツも買われました。

エムスリー(2413)は27日、中国で医師向け情報サイトを運営する北京金葉天盛科技と共同で秋に合弁事業を始めると発表したことで買われました。エムスリーのサイトの中国人医師の会員数は35万人と既に日本人医師会員を上回る規模になっていますが、中国の医師数は230万人と日本の約8倍なので、市場開拓が進むことが期待されています。

イーピーエス(4282)も子会社などが中国で新薬開発の治験ビジネスを手掛けていることが有望視され、値上がりしました。

中国では出稼ぎ労働者が都市部に移住して職を得ても、農村戸籍であれば都市の住民に与えられる医療保険の恩恵を受けられないそうです。農村の医療保険は保険の給付水準が3割程度と低く、都市で病気になっても医療を受けられないのが実情だといいます。中国の都市部に居住する人口比率は既に5割程度に達していますが、都市戸籍の所有者は3割に留まっています。

このため、中国の新政権の戸籍制度改革は、医療市場拡大の起爆剤として期待が高まっています。中国の国民医療費は日本の約半分程度であり、1人当たりに換算すると日本の20分の1以下ですが、医師数は230万人と日本の約8倍なので、インフラの整備が進めば、医療市場が大きく拡大する素地はあると期待されています。

世界の医薬品市場は今後5年程度の成長率はコンセンサスで3~5%程度ですが、中国市場は20%程度の成長が続くと予想されていて、中国の医薬品市場の規模は2006年に世界8位でしたが、2015年には日本を抜いて米国に次ぐ世界第2位の市場に成長すると見込まれています。

日経ジャスダック平均は1,785円の5円安。

製造派遣・請負の日本マニュファクチャリングサービス(2162)は中国の子会社が江蘇省の政府系人材企業の無錫市濱湖人力資源服務を子会社化すると発表し、一時ストップ高まで買われました。中国の政府機関の人力資源和社会保障局から人材採用支援を受けることができ、日系企業の工場へ派遣する労働者の確保に力を発揮することが期待されました。

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