見どころチェック!「中期経営計画」 経営トップの姿勢を反映

概況


28日パナソニックも焦点に

中期経営計画に注目したい。投資家の視線が、間もなく集計に入る「今3月期」から、来期以降に移行しており、その重要なヒントを示すことになるためだ。19日時点での日経平均PERが21倍台に達しているように、現在の株価水準は、円安効果などを背景とした来期大幅増益が既に織り込まれている。もっとも、上場企業自身が具体的な見通しを示す本決算発表は、まだ1カ月以上先の話。実際には、各社ごとに大きなバラつきが生じても不思議のないところか。

21日はシステムインテグレータ(3826・東マ)が一躍ストップ高に買われたが、収益・配当増額修正、中国企業提携、そして中期経営計画を3点セットで発表したことが背景。収益への安心感が広がった。

もちろん、会社側の発表する中期計画が、必ずしも好感買いを誘う内容になるとは限らないが、先行きの経営方針や経営者の現状認識が示されれば、不透明要因の低減につながることは確かだろう。

表は、主要企業を対象にした、今後の中期経営計画発表予定(SMBC日興証券調べ)。いずれも発表後にアナリスト説明会が開催されるもようだ。

まず、最も近いのは22日発表の第一三共(4568)。海外でフェーズⅢ段階にある血栓治療薬「エドキサバン」など有望新薬候補に、どのような中期収益貢献目標が掲げられるかが注目点となりそう。ただ、株価は昨秋安値から一貫した右肩上がりのもと5割高を達成。21日も3年ぶりの高値に買われているため、上値余地は限られそう。

出遅れという観点からは、来週のパナソニック(6752)が焦点になる。既に、テレビ事業大幅縮小(プラズマテレビ撤退)やヘルスケア事業売却などについて、日本経済新聞やNHKが事前の観測報道を行っているが、資産減損などにとどまらない抜本的な固定費圧縮策に踏み込めるか、また、これらをどのような時間軸で行うのかといった点がアナリストの関心を呼んでいる。先にソニーが2月高値を払って大幅高となったのに対し、パナソニックは2月高値から1割強下回り、チャート上では三角もちあいの様相。28日の中期計画発表が1つの転機になるのかどうか。

日本通運(9062)は、旧国策会社として保有する膨大な土地含みが評価され、大幅高をたどってきたものの、今3月期の2ケタ減益見通しが示す通り、足元の収益は苦戦状態。海外展開が期待される一方で、低迷する国内物流事業について、どのような収支改善策が示されるか、29日発表の中期計画は評価のカギを握ると言えそうだ。

また、月替わり後となるが、4月5日のヤマハ(7951)、11日の古河電気工業(5801)も、それぞれ注目度が高まっている。特に、古河電工については、14年サッカーW杯、16年五輪開催を控えたブラジル子会社での光ファイバーケーブル事業などの拡大戦略も1つのポイントとなりそうだ。

主な中期経営計画発表予定
発表日  企業名 コード アナリストの注目ポイント
3月22日 第一三共 4568 開発中の新薬の見通しと、株主還元策
3月28日 パナソニック 6752 機構改革の詳細と不採算事業への対応
3月29日 日本通運 9062 国内物流事業へのテコ入れと海外事業戦略
4月05日 ヤマハ 7951 海外市場の動向と生産・販売体制見直し
4月11日 古河電気工業 5801 情報通信事業建て直し、ブラジル子会社戦略
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