概況/前引け 日本政府のTPP参加方針や日銀総裁に古くからの物価目標論者の黒田元財務官やリフレ派の学者の田規久男・学習院大教授を起用する案が報じられ、全面高。

概況


日経平均 15分足 MA(25/75)

日経平均 15分足 MA(25/75)

前引けのTOPIXは980.05ポイントの16.57ポイント高、日経平均は11,607円の221円高。東証1部市場の値上がり銘柄数は1,448、値下がり銘柄数は174。出来高は17億4,154万株、売買代金は1兆41億円。

安倍首相が22日の日米首脳会談を受け、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の交渉参加を近く表明すると報じられたことや、白川日銀総裁の後任に、古くからのインフレ目標論者の黒田東彦アジア開発銀行総裁(元財務官)と、副総裁にはリフレ派の学者の岩田規久男・学習院大教授を起用する案が報じられ、週明けの東京株式市場は全面高となりました。

海外投資家はTPP参加を日本の構造改革の象徴と見なしている投資家が多いそうなので、小泉政権の郵政解散相場の時のような構造改革期待による、外国人投資家買いが膨らむと期待されました。

野村証券では日本政府のTPP参加方針について、従来の政権で進められなかった政策を進めることができれば、アベノミクスへの信頼感を高めるきっかけとなるだろうと述べ、2013年末の日経平均の目標株価を12,500円→14,500円に引き上げました。

米国でトラックの関税が25%と高いため、TPP参加で関税が撤廃されれば、米国向けの輸出が伸びるという期待から、日野自動車(7205)やいすゞ自動車(7202)が買われました。

一方、安い農産物が日本に入ってくるので、農家はますます苦境に陥ることから、日本政府としても国内農家の競争力を高めるための農業の大規模化を推進するという見方から、除草剤散布装置や肥料散布装置などを生産している丸山製作所や、井関農機が買われました。TPP参加で貿易が拡大するという期待で、飯野海運(9119)や第一中央汽船(9132)、川崎汽船などの海運株も上昇。

川崎汽船(9107)はモルガンスタンレーMUFG証券から、海運業界のトップピックの銘柄と紹介され、投資判断を「Equal-weight」→「Overweight」に、目標株価も100円→360円に引き上げられたことが好感されました。これまでは、新造船供給圧力による需給悪化懸念を想定し、2013年度のコンテナ船運賃を前年比下落と想定していましたが、「需給緩和」から「需給逼迫」へと見方を変更したそうです。

日銀総裁候補の黒田氏は、「日本国内に国債や社債など金融資産がまだ山のようにあって、量的緩和を進める上では(買い入れ対象となる資産は)十分にある」と述べているので、REIT(不動産投資信託)の買入額も拡大すれば、物件売却で恩恵を受けるという思惑からサンフロンティア不動産(8934)がストップ高となり、ケネディクス(4321)も買われました。

反面、シャープ(6753)は最大2千億円規模の資本増強の実施に向けて検討に入ったと23日のフジサンケイビジネスアイで報じられ、売られました。公募増資などで資金を調達し、9月に期限を迎える社債約2千億円の償還原資などに充てる予定で、難航している鴻海(ホンハイ)との交渉をいったん打ち切ることも視野にと伝えています。

日経ジャスダック平均は1,611円の13円高。ガンホーオンラインは利益確保の売りで下落しましたが、不動産運用のレーサムや再生医療関連のジャパンティッシュエンジアリング、ITシステムコンサルのULSグループが昨年来高値を更新しました。

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