概況/大引け 日本政府による円安誘導策は自制されているが、政策期待は継続し、共通番号制度のアイネスが高く、海底資源開発の三井海洋開発も値上がり。新興市場では再生医療関連が高い。

概況


日経平均 15分足 MA(25/75)

日経平均 15分足 MA(25/75)

大引けのTOPIXは963.48ポイントの0.62ポイント高、日経平均は11,385.94円の76.81円高。東証1部市場の値上がり銘柄数は573、値下がり銘柄数は982。出来高は33億411万株、売買代金は2兆807億円。

今回の日本の株高は、デフレ脱却期待が込められ、デフレ脱却をもたらすものは、日銀に実行を迫る大胆な追加緩和期待を足場にした為替の円安進行です。

しかし、先週末のG20財務相・中央銀行総裁会議で、日本の円安誘導に対する諸外国の風当たりの強さから、麻生財務相は為替相場に関するコメントを自制し、安倍首相も20日の参院予算委員会で「外債購入の必要性は薄まっている」と慎重な姿勢に転じました。

円安の流れに歯止めがかかったので、これまでの株高の流れも阻害されると警戒されましたが、金融リフレは封じられても、規制緩和などの成長戦略への期待は継続しているため、日経平均は持ち直しました。

株高による資産効果や消費者心理の改善で、高島屋(8233)東京店は3月に高級ブランド品売り場を改装して、「ランバン」「ジル・サンダー」などを新たに導入し、取り扱いブランド数を現在より1割多い70に増やすと報じられたため、三越伊勢丹などの百貨店株も高くなっています。

全国民に番号を割り振って納税や社会保障の情報を一元管理する「共通番号制度(マイナンバー)」制度を導入するための関連4法案を政府は3月1日に閣議決定し、2016年1月の利用開始を目指しているため、官公庁のシステム対応の特需期待で、アイネス(9742)やNTTデータは値上がりしました。

コムシスホールディングス(1721)が買われましたが、三菱UFJモルガンスタンレー証券では老朽化したインフラ対策として「遠隔操作による監視システム」を敷設するというプランが出てきており、この分野ではコムシスホールディングスや協和エクシオ、NECネッツエスアイなどの通信設備工事会社が関わっていくだろうと予想しています。

「燃える氷」と呼ばれるメンタハイドレートやレアメタルなどの金属資源を含んだ海底熱水鉱床は日本の近海には宝庫で、尖閣諸島を巡る中国の動きもこうした海底資源の確保にあるので、日本の海底資源の開発に向けた動きも急ピッチで進んでいることから、貢献が期待されている三井海洋開発(6269)も買われました。

日本電産(6594)はモルガンスタンレーMUFG証券が投資判断を「Equal-weight」→「Overweight」に、目標株価を5,400円→7,000円に引き上げたことで注目されました。HDDモータの需要は大幅には減少せず、構造改革による業績改善が見込まれるため、構造改革費を除く実質的営業利益は12年度第3四半期の75億円をボトムに13年度第4四半期には214億円に改善すると予想しています。

日経ジャスダック平均は1,598円の0.81円高。経済産業省は再生医療の産業化に関する有識者研究会に、再生医療関連産業の市場規模が2012年の260億円→2030年に1兆6千億円に拡大するという予測を報告しました。再生医療の拡大期待で、ジャパンティッシュエンジニアリング(7774)やタカラバイオなどが買われました。

アールテックウエノ(4573)は開発した緑内障治療薬「レスキュラ点眼薬」を、米国のバイオベンチャーのスキャンポ・ファーマシューティカルズが米国販売を開始したことが好材料視されました。

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