本間裕 相場の醍醐味 中央銀行のレバレッジ

概況


最近、海外では、「中央銀行のレバレッジ」を危惧(きぐ)する意見が増え始めたが、具体的には、「アメリカの中央銀行」である「FRB」に関して、「自己資本」が「約570億ドル(約6兆8,000億円)」に対して、「総資産」が「約4兆4,000億ドル(約528兆円)」にまで膨らんでいる点である。つまり、「約77倍ものレバレッジ」が掛けられている計算になるが、この理由としては、ご存じのとおりに、「量的緩和(QE)」の名の下に、「中央銀行の資産を大膨張させて、国債を買い付けた」という事実が挙げられる。

そして、このような「中央銀行の資産大膨張」については、「日本」や「ヨーロッパ」でも同様の状況だが、この時に思い出されるのが、「1998年」に発生した「LTCM事件」である。具体的には、ノーベル経済学賞を受賞した二人の経済学者が、自分たちの投資理論を試すために、ヘッジファンドを設立し、過剰なレバレッジを掛けたのだが、実際には、理論どおりに作用せず、倒産の憂き目にあった事件のことである。

つまり、「約100倍ものレバレッジ」を掛けて「ロシア国債」などへの投資を行ったのだが、実際には、「ロシア危機」などにより、大失敗に終わったのだった。そして、このことから得られる教訓は、「過度のレバレッジ」の恐ろしさであり、実際には、「数パーセントの値下がりにより、自己資本が消滅するほどのリスク」を内蔵しているのである。別の言葉では、「過剰な借金」と「無謀な投資」が重なると、「少しの価格変動で、投資資金が無くなってしまう」という事実のことだが、現在の中央銀行は、まさに、このような投資を実践しているのである。

具体的には、「国債価格」の下落により、「中央銀行」のみならず、「金融システム」までをも危うくするほどの投資が行われているのだが、この時に気にかかる点は、「暦のフラクタル(相似形)」である。具体的には、「2015年2月」が「戊寅(つちのえ とら)」であり、「1998年」と同じ暦になるのだが、今回は、「ギリシャ危機」が、「LTCM事件」に匹敵するような問題だったようである。

別の言葉では、大勢に影響するほどの大事件にならず、その後、「ITバブルの発生と崩壊」へとつながっていった展開のことだが、「2000年」に相当するのが「4月」であり、この観点からは、本格的な混乱は、「4月」にまで持ち越された可能性もあるようだ。つまり、その時に、「世界各国の中央銀行」が、どれほど無謀な金融政策を実施していたのかが、世界的に理解される可能性のことである。

3月は、値がさのハイテク株がミニバブル的な動きになることを想定しているが、東京応化工業(4186)なども、要注目の時期とも言えるようである。

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