2015年 年間スケジュールを読む

概況


1月 通常国会 アベノミクスの真価問う

政策関連再チェック

例年、1月下旬をめどに年1回、定期的に召集される国会。予算案の審議を中心にして会期は150日間と決められている。

昨年12月に行われた衆議院総選挙で与党自民党が圧勝し、年末に第3次安倍内閣が発足して最初に迎える国会とあって関心が高まる。経済最優先で取り組むと明言しており、予算を伴う経済政策の中身の議論が注目される。総選挙でも取り上げられた“アベノミクス”の真価が問われることになりそうだ。

特に、成長戦略については補強が求められる。農業や医療などの“岩盤規制”に対して、どこまで規制改革を進めることができるかも見もの。エネルギー政策、雇用政策など継続課題も多い。また、一昨年以来、幾度も廃案になった「カジノ」関連法案が成立するかどうかにも関心。4月の統一選挙を控えて、「地方創生」にも力点が置かれそうだ。昨年秋の臨時国会で滑り込みで法案が成立しただけに、予算配分など注目される。

その一方で、集団的自衛権の関連法案など与野党対立の火種も残されている。

4月 成田第3ターミナル開業 LCC旋風の再来で注目

訪日客加速も後押し

2014年の訪日外国人旅行者数は1,300万人超と、13年の1,036万人から急拡大。そして15年はLCC(格安航空会社)旋風の再来で、さらなる盛り上がりが見込まれている。

成田空港に4月8日、第3旅客ターミナルが開業する。LCC専用で、現時点ではジェットスター、バニラ・エア、春秋航空日本の3社が入居を予定している。免税店エリア、24時間利用できる400席程度の国内空港最大フードコートのほか、ムスリム(イスラム教徒)向け礼拝室を備えるなどして、外国人旅行者をサポート。年間750万人の利用を見込んでおり、これは、成田空港の第1、2旅客ターミナルの13年実績3,537万人の2割超に相当する。

ちなみに成田空港では、発着回数に占めるLCCの割合が13年の13.1%から、14年4-9月には19.3%にまで拡大した。その後「冬ダイヤ」が始まった10月26日時点では21.5%にまで上昇している。

6月 FOMC 米利上げ実施に警戒惑

世界市場に波乱呼ぶ公算

FOMC(連邦公開市場委員会)は、米国の金融政策を決定する最高意思決定機関。定期的に約6週間ごとに年8回開催されるほか、必要に応じて臨時に開催されるケースもある。声明文は最終日に公表され、議事要旨は政策決定日(FOMC開催最終日)の3週間後に公表される。市場関係者にとって、これが今後の米国の金融政策を予想する手掛かりとなる。

目下の最大の関心事は、QE3(第3次量的緩和)の終了とともに、好調な米国景気の裏返しとなる「利上げ」のタイミング。現状は今年なかばとの見方が一般的で、そうなると6月か7月、遅くても9月開催のFOMCで実施されるとの声が多い。利上げ実施ともなれば、株式市場への影響は避けられない。注意深く見守る必要が出てこよう。

昨年は年末にかけて、声明文の文言を巡って、早期利上げの思惑が交錯。12月16日、17日のFOMCに向け投機マネーが世界中を駆け巡った。商品先物市場から逃げ出す資金が原油価格の急落につながるなど、株式市場でも一時、波乱に見舞われた。

8月 介護費自己負担引き上げ 高所得者が対象

高齢化進展で制度維持が目的

介護保険の利用料金が8月から一部の対象者に限り2割負担になる。

2000年に介護保険制度が出来て以来、介護サービスの利用料金の自己負担額は1割(10%)と決まっていたが、団塊の世代の高齢化に伴い、介護費が膨らむのを抑えるのが狙い。制度の維持にはさらなる負担増や給付抑制が必要になるとの見方が多い。

今回、一部の高所得者に関しては2割負担に引き上げられる。2割となる対象者は年間の年金収入が単身で280万円以上の人で、被保険者の約20%が該当するという。つまり、5人に1人が当てはまることに。ちなみに、夫婦世帯では2人で年収が359万円以上の場合に夫婦ともに2割負担の対象となる。また、デイサービスの利用料金や特別養護老人ホームの施設利用料なども引き上げられる。さらに、サービスの中身の見直し作業も進むことになる。

少子高齢化の進展で介護保険制度の維持に関心が向かっている。その一方で政府は硬直化する社会保障費の見直し(歳出抑制)にも着手しており、新たな介護制度の構築が進むことになりそう。つれて、介護報酬の引き下げも検討課題となるなど、介護を巡る維持策がクローズアップされている。

9月 シルバーウイークで9連休 国内消費に活性化期待

観光関連マーク

最大9連休ともなればおのずと国内消費の活性化が期待される。

まずは「観光」。2015年のNHK大河ドラマ「花燃ゆ」は、幕末の思想家・吉田松陰…ではなく、その妹に焦点を当てた物語。舞台となるのは山口県萩市。山口県といえば、世界のユニクロを展開するファーストリテイリング(9983)が真っ先に挙がるが、観光“直球”銘柄を強いて挙げればスターフライヤー(9206・2部)だろう。山口宇部空港と羽田間に定期就航するほか、同社の拠点である北九州空港から萩までは車で高速道路を利用すれば1時間程度と、どちらも好アクセス。

次点は3月27日に5年半もの大改修を終える姫路城あたりか。土地柄14年に脚光を浴びた大阪観光との組み合わせも良く、そのフォルムは外国人ウケが大変によさそう。兵庫地盤銘柄には山陽電気鉄道(9052)山陽百貨店(8257・JQ)マックスバリュ西日本(8287・2部)が挙がる。

年内 日本郵政 株式上場 最後の大物IPO

金融子会社2社と同時

日本郵政グループの持ち株会社である「日本郵政」と金融子会社の「ゆうちょ銀行」「かんぽ生命」が今年度の後半以降、株式を同時上場する。12月26日に日本郵政の西室泰三社長が会見で正式に発表した。

日本郵政の株式上場についてはこれまで二転三転した経緯がある。まず、2005年の小泉郵政選挙で圧勝、郵政民営化法の成立で株式上場が動きだした。当初はNTTや東京電力、さらには生保などの金融機関に大口株主となってもらう案が進行していた。その後、民主党政権下の11年に法改正され、金融子会社の株式売却計画などが凍結されるなど、上場計画は後戻りの印象。

そして、12年末に第2次安倍内閣が発足して人事も一新し、再スタートを切った。10月1日には日本郵政株の売り出し主幹事11社を選定するなど、準備が進められていたが、11月の定例会見で異変。当初は、15年10月の消費再増税の前の上場が既定路線化していたが、景況感の悪化を受けた政治的判断で、再増税時期が延期されたことから、上場時期も不透明となった。このまま越年するとみられていたが、土壇場になって上場計画が明らかになったもの。売却収入は復興財源に充当される。第一回分の売却比率はNTTを参考に約10%程度とみられている。

2015年月別タイムテーブル 
1月 1日 所得税と相続税の増税
1日 ダイエー、イオン完全子会社に
1日 ★リトアニアがユーロ導入、19カ国目
5日 大発会
20日 日銀金融政策決定会合(~21日)
20日 ★米・オバマ大統領一般教書演説
21日 ★世界経済フォーラム年次会合(ダボス会議、~24日))
27日 ★FOMC(~28日)
(月内) 通常国会(~6月末)
(月内) ★IMF世界経済見通し改訂版発表
2月 17日 日銀金融政策決定会合(~18日)
22日 東京マラソン
(月内) 東京五輪の開催基本計画をIOCに提出
(月内) ソフトバンク「pepper(ペッパー)」一般販売開始
(月内) 春闘(賃金引上げ、~3月)
3月 1日 スカパーJSATが4K専門チャンネル開局
14日 北陸新幹線開業
15日 米国の債務上限引き上げの期限
16日 日銀金融政策決定会合(~17日)
17日 ★FOMC(~18日)
(月内) ★中国全人代
4月 1日 「子ども・子育て支援新制度」スタート
7日 日銀金融政策決定会合(~8日)
8日 成田空港に第3ターミナル(LCC専用)開業
12、26日 統一地方選挙
28日 ★FOMC(~29日)
(月内) 日本版NIH(先端医療研究の新組織)設立
5月 1日 SIMロック解除を義務化
21日 日銀金融政策決定会合(~22日)
(月内) 常磐自動車道が全線開通
6月 1日 コーポレートガバナンス・コード適用開始
6日 FIFA女子ワールドカップ(~7月5日、カナダ)
7日 ★G7首脳会議(~8日、ドイツ)
16日 ★FOMC(~17日)
18日 日銀金融政策決定会合(~19日)
7月 14日 日銀金融政策決定会合(~15日)
28日 ★FOMC(~29日)
(月内) ★米探査機「ニュー・ホライズン」冥王星に最接近
8月 6日 日銀金融政策決定会合(~7日)
(月内) 介護費自己負担2割に引き上げ
9月 14日 日銀金融政策決定会合(~15日)
16日 ★FOMC(~17日)
17日 東京ゲームショー(~20日)
19日 6年ぶりシルバーウイークで9連休(~23日)
(月内) 自民党総裁選挙
10月 6日 日銀金融政策決定会合(~7日)
27日 ★FOMC(~28日)
29日 東京モーターショー(~11月8日)
(月内) 公務員の共済年金廃止、会社員の厚生年金と一元化
(月内) ★ミャンマー証券取引所開設
11月 18日 日銀金融政策決定会合(~19日)
(月内) ★G20首脳会議(トルコ)
12月 15日 ★FOMC(~16日)
17日 日銀金融政策決定会合(~18日)
30日 大納会
(月内) 「スターウォーズ」7作目が10年ぶりに公開
年内 日本郵政上場(秋)
マイナンバー(2016年1月運用開始)対応システムの開発始動
ローマ法王来日(信徒発見から150年)
★アップル「iWatch」発売(春?)
★アセアン経済共同体(AEC)発足(年末)
★上海ディズニーリゾート開園(年末予定)
★は海外。予定は変更されることがあります。

 

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