概況/大引け G7共同声明について、日本のデフレ不況対策が為替を目的としていないと各国から認識されたという見方に対して、匿名のG7高官が「声明は誤って解釈された」、「声明は円の過度な変動に対する懸念を示唆した」などと述べたため、1ドル=92円83銭まで円高に向かい、東証は下落。グリーは下方修正で売られた。

概況


日経平均 15分足 MA(25/75)

日経平均 15分足 MA(25/75)

大引けのTOPIXは957.02ポイントの11.48ポイント安、日経平均は11,251円の117円安。東証1部市場の値上がり銘柄数は225、値下がり銘柄数は1,418。出来高は38億1,280万株、売買代金は2兆1,522億円。

昨日のG7は緊急共同声明を発表し、「財政・金融政策は国内の目的を達成することに向けられてきており、為替レートを目標にはしないことを再確認する」と明記されました。
日本のデフレ不況対策が為替を目的としていないことが各国から認識されたという見方で、当初は円安に反応しました。

しかし、匿名のG7高官が「声明は誤って解釈された」、「声明は円の過度な変動に対する懸念を示唆した」、「G7は円に関する一方的なガイダンスを懸念している」、「週末のモスクワG20財務相・中央銀行総裁会議では、日本に注目が集まる」などと述べたことが伝わり、円は買い戻されました。

昨日の為替市場は欧州時間に1ドル=94円40銭の円安から、米国時間では1ドル=92円98銭まで円高に振れ、東京時間では1ドル=92円83銭まで巻き戻されました。

週末のG20財務相・中央銀行総裁会議で、安倍首相のデフレ脱却を狙った円高修正の経済政策に対する評価がどうなるのかということや、日本の政府高官が「1ドル=100円程度は問題ない」といったような発言を行うことは困難になることも、警戒されました。

円安進行に歯止めが掛かったことから、トヨタやソニーなどの輸出関連株が値下がりし、円安によるデフレ脱却策も推進しにくくなるといった懸念から、野村ホールディングスなどの金融株も値下がりしました。

グリー(3632)は2013年6月期の営業利益見通しを840億円(前期比2%増益)~740億円(前期比11%減益)のレンジから、600億円(前期比27%減益)~500億円(前期比40%減益)のレンジへ下方修正したため、売られました。野村証券は投資判断を「Buy」→「Neutral」に、目標株価を2,300円→1,500円に引き下げましたが、国内と海外を両軸とした骨太の利益成長回帰には時間を要すると述べています。

戸田建設(1860)は2013年3月期は営業赤字193億円→赤字430億円に下方修正したことで売られました。クレディスイス証券ではようやく建設業の株価上昇の機会がめぐってきたかと思いきや、業績悪化リスクのほうが高まっていると述べています。戸田建設は民間建築に特化した企業で、ゼネコン各社の建築事業の粗利益率の悪化を示唆しているそうです。

反面、THK(6481)は2013年3月期の営業利益見通しを90億円(前期比54%減益)→100億円(前期比49%減益)に上方修正したことで買われました。コスト管理などの社内努力が奏功し、単体ベースの損益分岐点売上高は上期実績の72億円から、65億円程度にまで低下したことが寄与しました。

臨床検査大手で、電子カルテ事業も行っているBML(4694)は、米マイクロソフト創業者ビル・ゲイツ氏の慈善団体のビル&メリンダ・ゲイツ・ファウンデーション・トラストが発行済み株式の6.5%を取得したことが12日の大量保有報告書で判明し、関心を集めました。

日経ジャスダック平均は1,567円の24円安。東証マザーズ市場に新規上場したメドレックス(4586)は医薬品の貼付剤の開発を行っていて、強みは皮膚での薬物浸透性を高めるイオン液体の技術にあるそうです。公募価格1,000円に対して、2,300円買い気配で初日を終了しました。

ジャスダックでは、ガンホーオンラインやアールテックウエノ、エフティコミュニケーションズなどが買われ、デジタルデザインやスパークスグループ、いであなどが売られています。

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