概況/大引け ドラギECB総裁が2013年の早い時期はユーロ圏経済の弱さが鮮明になると予想されると発言し、昨日の欧米株式市場が下落。東証も手仕舞い売り。裁定買い残や200日移動平均線の上方乖離を警戒。ソニーが下落。

概況


日経平均 15分足 MA(25/75)

日経平均 15分足 MA(25/75)

 大引けのTOPIXは957.35ポイントの11.83ポイント安、日経平均は11,153円の203円安。東証1部市場の値上がり銘柄数は320、値下がり銘柄数は1,298。出来高は42億3,107万株、売買代金は2兆7,027億円。

 欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が、為替レートは政策目標ではないが、成長と物価安定にとって重要なので、ユーロの上昇が続くかどうかを見極め、物価安定に対するリスク評価を見直していくと述べ、最近のユーロ高を牽制しました。
 その他、ユーロ圏の経済成長見通しを取り巻くリスクは引き続き下向きとなっていると述べ、2013年の早い時期はユーロ圏経済の弱さが鮮明になると予想されると発言したため、昨日の欧州株式市場や米国株式市場も売られました。

 ドラギ総裁は現在の金融政策の姿勢が「緩和的(accommodative)」と何度も述べましたが、この言葉はトリシェ前総裁時代には「次は利上げ(もしくは引き締め)」という意味の「コードワード」として使われていました。
 ドラギ総裁がそのような用法で使っているは思えないものの、かなり強い表現である点には注意が必要とSMBC日興証券では解説しています。

 日経平均が200日移動平均線に対する上方乖離が20%を超えたため、経験則として「20%超え=相場の天井接近シナリオ」という訳ではないそうですが、短期的に高値波乱のシグナルとなると、東海東京調査センターでは解説しています。

 また、1月31日~2月5日4日間で裁定買い残が一気に増えていて、3月期末を意識した金融機関がまとまった売り物を証券会社に持ち込み、自己売買部門で引き受けた証券会社が先物売りで価格変動リスクをヘッジ、裁定買い残として東証に報告した可能性があるそうです。
 投資家の戻り待ちの売りに起因した証券自己の在庫は、相場の重荷になることが多い。証券自己が在庫を市場で処分しようとした場合、それを吸収するだけの売買代金を維持できるかどうか注意する必要があると紹介しています。 

 利益確保の売りが電機株などには出ていて、ソニーやパイオニアやパナソニックなどが売られています。
 ソニー(6758)は10~12月期の営業利益は464億円と前年同期の917億円の赤字から改善しましたが、株価は下落しました。
 クレディスイス証券では実質的には厳しい決算内容と指摘していて、映画253億円、音楽164億円円、金融342億円を除くと、エレクトロニクスは10~12月でも赤字。TVは想定線(赤字147億円)ですが、デジカメ、パソコン、ゲームの悪化ペースに歯止めは掛かっていないと問題点を挙げています。 
 
 次世代低燃費技術の「スカイアクティブ」を搭載した高採算車種の販売増加と、円安の恩恵により、今期の営業利益見通しを250億円(前期は赤字387億円)→450億円に上方修正したことで7日は賑わったマツダ(7261)も、本日は反落しました。

 清水建設(1803)などの建設株も売られましたが、クレディスイス証券では労務費の上昇を懸念すべきで、5月の決算発表では株式市場関係者が期待してきたほど、増益にはならないと予想しています。

 一方、ドワンゴ(3715)はUBS証券が投資判断を「Buy」継続で、目標株価を18万8千円→24万円に引き上げました。ポータルが稼ぎ始めた利益はやはり本物と述べ、生放送の公式番組が増えてきたことで従来自ら負担してきた番組制作に関わる外注費が減少していると解説しています。

 住友金属鉱山(5713)は2013年度から3年間の中期経営計画を発表し、銅事業では海外で新たな鉱山権益の獲得などを進め、2015年度には今年度予想比の約6割増の1,500億円の経常利益を目指すことで買われました。

 日経ジャスダック平均は1,603円の9円安。ガンホーオンラインやアールテックウエノやレーサムが売られましたが、LED照明器具のオーデリック(6889)は通期の営業利益見通しを21億円(前期比84%増益)→24億円(前期比110%増益)に上方修正していることが評価され続伸。 

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