『歴史に学ぶ』 比較すべきは… 99年、03年、05年  業績回復がポイント

概況


最近、日経平均の週足連続上昇記録が話題だ。前々週、10週連続となった時点で「26年ぶり」、前週の11週連続では「42年ぶり」として話題を集めたが、今週も、週末2月1日に1万926.65円を上回って引ければ(1日終値は1万1,191.34円)、12週連続となり、これは1958-59年(17週連続)以来、実に、「54年ぶり」ということになりそう。昨秋来の劇的な相場好転以来、何かと過去の記録が持ち出される例が増えてきたようだ。

“過去”といっても、それほど昔の話ではないが、多くの市場関係者が現在の相場になぞらえて意識しているのは、小泉首相時代の郵政解散・総選挙年である「2005年相場」だろうか。

選挙結果を受け、「日本が変わる」といった閉塞(へいそく)感打開への期待や、そうしたストーリーに乗った外国人買いなど、確かに現状と重なる部分は少なくない。もっとも、過去の値動きで、「低迷局面から一転大相場へ」といったパターンならほかにも例があり、必ずしも、比較対照を05年に限る必要はないだろう。

過去の類似局面における年間上昇上位業種
1999年 2003年 2005年
1 情報・通信 鉄鋼 鉱業
2 サービス 海運 不動産
3 卸売 証券・商品 非鉄金属
4 証券・商品 保険 鉄鋼
5 電気機器 非鉄金属 卸売
6 小売 銀行 繊維製品
7 精密機器 卸売 機械
8 銀行 ガラス土石 倉庫・運輸
9 輸送用機器 繊維機器 小売
10 その他金融 機械 証券・商品
(業種別指数・33業種が対象)

三菱UFJモルガン・スタンレー証券は「歴史に学ぶ:強気相場のダイナミズム」と題する28日付レポートで、1999年、2003年、2005年の相場展開や物色動向などを検証している。

1999年は、金融危機からITバブル相場に至る年。2003年も、3つの過剰(雇用、設備、債務)や不良債権問題による暴落を経て、りそなHDへの公的資金注入を機に、一気に反騰に転じた。

レポートによると、これらに共通するのは、それぞれの局面で、企業業績に改善傾向が見られたこと。まず株価が先行して上昇した後、経常利益や純利益が大幅に増加しており、今回も、「業績改善が確認されれば、日本株は大きく上昇へ」などと結論付けられている。円高修正を受けた来年度の収益動向が、これまで以上に注目されてくるところ。長期チャート参照の通り、この3局面と比較する限り、現在の相場は、まだ「ほんの初動」のようにも見えてくる。

ちなみに、1999年、2003年、2005年のそれぞれの年間騰落率上位業種は表の通り(33業種中の上位10業種)。3つの年すべてに名を連ねるのは「証券・商品先物」と「卸売業」。つまり、証券株と商社株の活躍が期待されるということに。05年が11位(次点)にとどまった銀行株も、これに準じるとみて良さそうだ。

表にはないが、逆に、いずれの年にもワーストテンに名を連ねたのは食料品や電気・ガスで、医薬品もこれに準じる存在か。相場急好転時のディフェンシブセクターはお役ご免。もちろん、当たり前の結論ではあるが、あらためて浮き彫りになった格好だ。

日経平均 月足(1996-2013)

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