概況/大引け 欧州金融危機の収束期待でユーロ高円安となり、円相場は対ドルで92円25銭まで上昇、2010年6月以来約2年8ヵ月振りの水準。トヨタやマツダなどが高い。セイコーエプソンは第4四半期の為替前提が1ドル=75円、1ユーロ=100円なので上振れ期待。

概況


TOPIX 15分足 MA(25/75)

TOPIX 15分足 MA(25/75)

 大引けのTOPIXは942.65ポイントの2.40ポイント高、日経平均は11,191円の52円高。東証1部市場の値上がり銘柄数は860、値下がり銘柄数は719。出来高は36億9,058万株、売買代金は2兆3,224億円。

 円相場が一時1ドル=92円25銭まで円安が続き、2010年6月以来、約2年8ヵ月振りの円安水準となりました。

 ドラギECB総裁が1月22日の講演で「ユーロ圏を覆っていた暗雲が遠ざかった」と発言し、1月24日にポルトガルが国債市場への復帰を果たしたことや、1月30日にユーロ圏の多くの銀行がECBからの長期借入れ支援策(LTRO)で借り入れた1兆ユーロのうち、まず第1弾として1,372億ユーロの返済が発表されました。
 これらは欧州金融危機の終焉を印象づけるもので、リスク投資を高める要因となっています。

 昨年6月に投機的な売りのターゲットにされたスペインは、昨年7月に導入した株式と債券の空売り禁止措置を1月31日に解除しており、ユーロ圏債務危機によって混乱に陥っていた市場が正常に戻りつつあることを示唆していると受け止められました。
 
 日本政府が今年1月中に発行された欧州安定化メカニズム(ESM)の債券を計4億ユーロ購入したこともユーロ買い円売りに拍車を掛けました。
 
 円相場は対ドルでも円安が進み、東京株式市場ではトヨタ(7203)やマツダなどの自動車株が円安メリット株として買われました。 
 ただ、本田(7267)は円相場の前提を1ドル=80円→85円に変更しましたが、通期の営業利益見通しは5,200億円(前期比125%増益)のままで、当期利益は3,750億円(前期比77%増)→3,700億円(同75%増)に下方修正されたため、反発は抑制されました。
 欧州と中国での販売台数の減少を円安で吸収しましたが、急速な円安に伴い、為替予約の時価評価損の計上を見込むため、当期利益が下方修正されました。
 
 セイコーエプソン(6724)はクレディスイス証券から投資判断は「NEUTRAL」ですが、本決算に向け、最も安全な銘柄になりつつあると解説されたことも好感されました。
 会社側の通期予想の営業利益は180億円(前期比27%減益)で据え置かれましたが、第4四半期の為替前提は1ドル=75円、1ユーロ=100円なので、上振れ期待が抱かれました。
 パテント売却益が50億円程度を第4四半期に見込まれることから、実質の第4四半期の営業利益は10億円程度の計画に過ぎず、現状の為替水準から考えれば、上振れる可能性が高いと指摘しています。
 
 日経ジャスダック平均は1,581円の4円高。ナノキャリアなやカイオムバイオサイエンスなどのバイオ関連も反発しました。
  
 東証マザーズ市場のサイバーエージェント(4751)の10~12月期の営業利益は前年同期比68.6%減益の15億円でしたが、株価は値上がりしました。「Amebaスマホ」の販促による広告費の拡大が理由で、結果の伴った積極的減益と野村証券では解説しています。
 発行済株式総数の5.1%に当たる50億円を上限とする自己株の取得を発表したことも好感されました。

戻る