知らないと怖い不動産市場の裏 「セル・イン・メイ」は不動産にも有効か

REIT 概況


引き続き好調な不動産取引 24日REIT上場も注視

4月に入って、株式市場は荒れている。アメリカの好調な雇用統計を確認できた直後、為替(ドル/円)は1ドル=104円まで買われたものの、その後大きく売られている。ウクライナ情勢が緊迫してることや、IT株を中心とした米NASDAQ市場が急に売られ始めたことで、日本市場も影響を受けているようだ。日経平均は4月に入って1万5,000円超まで買われたが、原稿を書いている本日14日は、1万3,900円以下まで売られている。たった1週間で10%程度動いている。一方のJ-REIT(不動産投信)市場は、後述する不動産市況がいいためか、非常に安定しており、1,500中後半で推移している。大きな意味で、昨年の東京オリンピックが決まった9月以降、1,500から1,600のボックス相場となっている。この先、追加緩和により上に抜けるのか、それともアベノミクスの期待がはげ落ちボックスを下に抜けるのか、個人的には上に抜けてほしいと思っている。アベノミクスの成否は、日経平均を見るよりも、政策に敏感に反応するJ-REIT市場を見ていた方が大きなトレンドをとらえられるのではないか。

1397629477先週発表されたオフィス市況を見ると、空室率と募集賃料ともに良化傾向が続いている。添付の棒グラフを確認していただきたい。不動産に限らず、小売りでも何でも、実需に裏付けられた市場は結構強い。前回2004年から08年まで続いた回復傾向時、J-REITをはじめとした不動産銘柄は全般的に上昇し続けていた。今回は明確な軸が見当たらないのか、市場の回復傾向が続いている割に、不動産銘柄の株価は調整傾向が続いている。

4月以降の消費税率上げの影響を見つつ、追加緩和などにより盛り返すことを期待したい。4月後半には公募増資だけではなく、24日に、双日、クッシュマンやアジリティをスポンサーとする日本リート投資法人が上場する。上場時の資産規模は700億円と大きくなく、配当利回りも5%程度と、あまり魅力はないが、4月以降のIPO(新規上場)ということで、どのような投資口価格の推移を見せるか。まずは5月末のインデックス買いのために4、5月は順調そうだが、その後どのような動きを見せるのか楽しみにしている。

株式市場では、源泉徴収分の還付などが行われ、市場に一定程度の資金の流入が終わった後は、『Sell in May(セル・イン・メイ=5月に売れ)』と言われる状況が訪れる。ここでいったん利益を確定し、秋に再度戻ってくるのが効率が良いとされている。昨年の暴落があったのも5月。今年は既に2月と4月に暴落が発生しているので、昨年ほどの暴落はないのではないかと考えるが、やはりこれからの時期は、積極的な運用は避けるべきでは、とも考えている。このような時期は、J-REITをはじめとした、実物不動産の購入を検討するのもいいのではないか。マーケットには良いものがないとも言われるが、毎月1つぐらいは良い投資対象が見つかっており、何となく取引が成立している状態だ。消費税の増税もあり、今年の引っ越しは3月末までで終わった感がある。満室の実物不動産を持っている投資家は、ゴールデンウイーク引っ越し解約予告シーズンも終わり、これから秋まで、ひとまず安泰か。これからはキチンと手残りを増やし、秋の投資チャンスに備えるのが良策かと考えている。

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