概況/大引け 昨日の日銀決定会合で無期限の資産買入措置の実施は来年からとまだ先なことが失望され、政府の成長戦略が出てくるのもまだ先なので一旦は材料出尽くしという見方から手仕舞い売り優勢。国土強靱化関連も売られた。

概況


TOPIX 15分足 MA(25/75)

TOPIX 15分足 MA(25/75)

 大引けのTOPIXは887.79ポイントの13.36ポイント安、日経平均は10,486円の222円安。東証1部市場の値上がり銘柄数は382、値下がり銘柄数は1,218。出来高は33億7,878万株、売買代金は1兆7,636億円。

 昨日の日銀金融政策決定会合で、2%の物価目標の設定と2014年から資産買入を月額13兆円程度で期限を定めず行っていくことが決定されましたが、実施は来年からとまだ先なことや、日銀当座預金の付利引き下げや資産買入基金の買入対象国債の年限長期化は見送られたことが失望され、日経平均は続落となりました。
 
 白川総裁は4月8日に任期を迎えるために、後任の日銀総裁の人事案が2月中旬か下旬には提示されるため、新総裁の下での追加緩和策が講じられるという見方も抱かれていますが、今後は政府が民間投資を喚起する成長戦略を打ち出すことが求められるので、TPP交渉への参加の是非と、6月に策定される「骨太の方針」が注目され、それらが提示されるまでには時間がかかることから、一旦は材料出尽くしという見方も売りを誘いました。

 広範囲にわたる銘柄が値下がりし、日経平均の3日続落は、野田首相が衆議院の解散を表明してから、安倍次期政権への期待で急騰が始まった11月15日以降の相場では初めての出来事となりました。

 利益確保の売りに押され、三菱地所や住友不動産などの不動産株も安く、国土強靱化関連の大成建設などのゼネコンや日本橋梁、ライト工業なども売られました。

 武者リサーチでは、政府日銀の共同声明は中身のないもので、日銀法改正を回避するための官僚の作文によって、結果を作るコミットメントが棚上げされた。安倍政権がたやすく騙され、お茶を濁したので、安倍政権に対する信頼が陰り始めていくことを真剣に憂慮すべきだと述べ、次期日銀総裁と日銀法改正に焦点を絞らなければならないと論じています。

 本日の政策関連に下落にはこうした安倍政権に対する信頼の陰りが投影されている要素があるかもしれません。
 
 値上がりする銘柄は乏しい状態でしたが、ティアック(6803)や三井松島産業(1518)などの個人投資家が手掛けやすい低位株が物色されました。
 ゲンキー(2772)は2011年9月に廃止した株主優待制度を再開すると発表したことが好感されました。商品券やオリジナル商品詰め合わせなどの中から、株主が選べる仕組みとなっています。

 ネクソン(3659)はソーシャルゲーム分野でDeNAと業務提携したことで買われ、日本ユニシスは大株主の大日本印刷との協業効果が期待され、値上がりしました。

 ロイターが「中国、一人っ子政策に変更の兆し」と報じたため、育児用品のピジョン(7956)が買われました。
 中国国家統計局の局長が1月18日に、中国の労働力人口(15~59歳)が2012年に初めて減少したことを受け、中国は「適切かつ科学的な人口政策」を検討するべきと述べたことや、胡錦濤国家主席が昨年11月の共産党大会で行った政治報告の中で、「低い出生率を維持する」との表現を削ったため、段階的に2人の子どもを持つことが認められるのではないかとの憶測が強まっているそうです。

 日経ジャスダック平均は1,534円の1円高。バイオ関連でコスモバイオやテラなど上げ幅を縮小する銘柄も出ましたが、ナノキャリア(4571)や3Dマトリックス(7777)、シンバイオ製薬などが買われました。
 医学生物学研究所(4557)はバイオベンチャーの「ACTGen」を吸収合併すると発表し、創薬事業の拡大期待で買われました。

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