概況/大引け TOPIXは771.39ポイントの10.21ポイント安、日経平均は9,308円の114円安。米上院院内総務が財政の崖を巡る協議がほとんど進んでいないと発言したため、昨日の米国株下落し、日本でもリスク回避の動き。安倍次期政権の政策が外国人に失望されると年金の「代行廃止」売りを吸収できないという解説も。

概況


大引けのTOPIXは771.39ポイントの10.21ポイント安、日経平均は9,308円の114円安。東証1部市場の値上がり銘柄数は309、値下がり銘柄数は1,279。出来高は17億3,094万株、売買代金は1兆158億円。

日経平均 15分足(5日間) MA(25)、MA(75)

日経平均 15分足(5日間) MA(25)、MA(75)

米国で民主党のリード上院院内総務が財政の崖を巡る協議がほとんど進んでいないと発言したため、昨日のNYダウは続落となり、東京市場でもリスク回避の動きが強まりました。

ドルが売られ、円相場は再び1ドル=82円台の円高方向に向かい、国債利回りは今年最低水準の0.720%と安全志向から債券が買われ、株式市場は円高を受けて、トヨタ(7203)やキヤノン(7751)などの輸出関連が弱含み、野村ホールディングスやアイフルなどの金融株も売られました。

東芝(6502)はJPモルガン証券が投資判断を「Neutral」→「Underweight」に引き下げ、目標株価は290円と発表したことで売られました。11月前半の64ギガビットのNAND型フラッシュメモリーの契約価格は10月後半に比べ約2%下落。8月から上昇傾向にあったスポット価格も頭打ち傾向にあるそうです。年明け後は不需要期となるため短期的な価格は弱含みで推移すると予想しています。

一方、オリジン電気(6513)はいちよし経済研究所から投資判断は未付与ですが、ディスプレイ貼り合せ装置がスマートフォン向けに急拡大していると報告され、値上がりしました。来期に向けてはタブレット端末向けのディスプレイ貼り合せ装置の拡大が期待されるそうです。タブレット端末はスマートフォンに比べてディスプレイ面積が広い(一般的に3~6倍程度)ことから装置単価の上昇が見込まれると解説しています。

コスモス薬品(3349)が上場来高値を更新しました。もやし1袋7円、豆腐1丁19円、食パン1斤69円と「日本一の安さ」を言われる激安戦略でスーパー激戦地の九州を制し、中国四国、そして関西へと東進を続けています。

企業年金は慢性的な運用難と、高齢化に伴う年金財政の悪化に苛まれてきました。昨年3月末時点で、厚生年金基金は577あり、加入者は437万人いましたが、「代行割れ」(年金資産が公的年金の代行部分の給付に必要な額を下回る)の基金数は287と5割に上り、積立不足額は1.1兆円に達しました。

昨日、「厚生年金基金制度に関する専門委員会」の3回目の会合が開催され、改革案は(1)「特例解散制度」で基金が解散しやすくする(特例申請は施行日から5年以内)、(2)キャッシュバランスプランの給付設計の弾力化や集団運用型DC(確定拠出年金)の創設によって、厚生年金基金から他の企業年金への移行を支援、(3)「代行制度」を10年の移行期間で段階的に縮小し廃止することなどとなり、関連法案は来年の通常国会に提出される見込みです。

みずほ証券では厚生年金基金の資産27兆円の22.5%が日本株であるため、日本株保有額は6兆円となり、そのうち約8割が代行部分と推計されるため、代行運用廃止に伴って全ての日本株が売却されると、4.9兆円の売りが出る計算になると紹介しています。

今回の厚生年金基金の制度変更に伴う日本株の売りは、5年~10年かけて行われる見込みなので、2003年~2004年のような「代行返上」の集中的な売りにはならないでしょうが、安倍次期政権が外国人投資家の期待を満たすような政策を行って「代行廃止」売りを吸収してくれれば良いが、政策が失望されれば、主力大型株の需給悪化につながる恐れがあると指摘しています。

日経ジャスダック平均は1,357円の3円高。眼鏡店「JINS」を展開するジェイアイエヌ(3046)は、パソコン用の機能性メガネの売上げ拡大期待で最高値を更新しました。

ジャストシステム(4686)は主力ソフト「一太郎」が電子書籍の国際標準規格「EPUB3」に対応し、作成文書を保存するだけで規格対応できるため、期待感が膨らみ、年初来高値を更新しました。

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