知らないと怖い不動産市場の裏 全体調整は不動産投資のチャンス?! 日経平均との相関が薄いJ-REIT

REIT 概況


増資による希薄化懸念後退

昨年5月以来の大規模な調整局面を迎えている。一週間で日経平均が1万6000円から1万4000円程度まで下落した。理由は、いろいろ言われているが、アメリカの回復が不透明であったことと、新興国の大幅な調整が起こっていることだ。日本株の主要な取引主体である海外投資家は今年に入って、リスク資産の圧縮に動いており、日本株を売り越し続けている。さらに、ここにきて、下落相場であっても値ごろ感から買いに回ることが多かった個人投資家も様子見姿勢となっている。前週でいったん、世界の株安に歯止めがかかったように見えるが、追証などで個人の買い意欲が息切れしているようにも見える。日経平均が寄り付きからあまり幅がなく、日中の動きがないためだ。

市場では当面、上値の重い状態が続くとの見方が多い半面、景気の底堅さや好調な企業業績から見れば、株価には割安感が出始めたとの声もいろいろなところから聞こえる。先週7日に1月の米雇用統計発表を終え、結果的に、非農業部門雇用者数が前月比11万3000人増にとどまり、伸びは市場予想の18万5000人増を大きく下回った。12月分も合わせた2カ間の雇用者数の伸びも3年ぶりの低水準となり、米景気の失速を示唆しているようだ。一方、失業率は5年ぶりの水準となる6.6%に低下した。強弱まちまちの内容となったことで、雇用統計後の金融市場は不安定な展開となった。多くのエコノミストは、今回の結果は全米の大半の地域が異例の寒波に見舞われたためだと指摘しており、小生も海外市場の混乱がいったん落ち着けば、様子見姿勢であった投資家に物色姿勢が戻り、日本株は買われてくるのではと考えている。

株式市場は既述の通り、ボラタイルな市場となっているが、不動産市場は非常に安定的な回復傾向にあるようだ。三鬼商事が先週発表したオフィス市況を見ても、既存物件の募集賃料の低下傾向は変わらないものの、新築ビルの募集賃料はここ数カ月上昇傾向にあり、空室率も良化している。既存物件においては、募集賃料の低下はあるものの、空室率が5%を切ってくると、ビル運営の観点から募集賃料を下げる必要性がなくなってくるので、そのうち下げ止まるのではないかと思っている。そのため、J-REIT(不動産投信)は日経平均ほどの下落もなく、下落時ではNISA(少額投資非課税制度)口座を中心とした個人投資家の買いも入り、投資口価格は安定している。1月下旬には追加緩和が発表させるのではとの期待から買われた銘柄も多い中、結果的に今回の下落で、昨年10月以降ずっときれいな横ばいを続けている。

fig1個人的には、現在の不動産市況をかんがみ、いずれこのボックスを上に抜けるのでは、と思っている。INDEXが上に抜けたときには、ファンダメンタルズの裏付けもあることから安心して付いていきたいと思っている。昨年4月のような追加緩和が行われ、一気にボックス相場からのブレイクも考えられる。ひとまずINDEXを見ていれば、利益が出せそうな相場だと思っている。

一方、J-REITの公募増資も、これまで利回りの良化に伴い数多く行われてきたが、いったん調整過程に入っているようだ。価格が上がりすぎてしまい、増資に伴う配当金の希薄化が避けられず、これまでのように増資を行えない状態のようだ。ファンダメンタルズの大幅な良化を待ってから公募増資が行われそうだ。以前のような希薄化により、分配金が下がるような公募増資は、そうそう行われないと思うが、そこは運営会社と証券会社のモラルの問題なので、行われ始めたらまた考えるとします。

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