注目される介護ロボット関連 政策支援も後押し

概況


世界でも経験のない超高齢社会を迎えるにあたり、今後の人手不足が予想される介護分野。「介護する側の負担軽減」「介護される側の自立支援」といった課題の解決につながる介護ロボットへの注目度が高まっている。

大和ハウス(1925) 週足

大和ハウス(1925) 週足

既に日本の産業用のロボット技術は世界最高水準にあり、介護ロボットを含めたサービスロボット開発の素地を備えている。こうした中、介護ロボット機器開発企業などへの補助金に加え、来年の介護報酬改定で介護ロボットを介護保険の対象にする議論も出ており、政策支援にも後押しされ介護ロボットの開発・普及は今後急速に進むと予想されている。

経産省の予測によれば、2012年に8,600億円だった日本のロボット産業は、20年に2兆9,000億円、35年には9兆7,000億円まで拡大する見通し。中でも介護を含めたサービス分野の伸びが期待されている。

大和ハウス工業(1925)は、高齢者施設の建設で蓄積したノウハウを生かし、介護ロボット事業を積極的に展開。資本提携した筑波大学発のロボットベンチャー・サイバーダインが開発したロボットスーツ「HAL」のほか、セラピー用アザラシ型ロボット「パロ」、自動排泄処理ロボット「マインレット爽」(介護保険適用)の販売を手掛ける。

その「マインレット爽」のすべての部品製作、組み立て、検査を担当しているのが菊池製作所(3444・JQ)だ。同社は開発・設計から金型製作、試作、評価、量産に至るまで「一括・一貫体制」を確立し、企業の新製品開発をサポートしている。

同社がかかわる「介護用マッスルスーツ事業化計画」と「高齢者の外出意欲を促進させる体重免荷移動支援機の開発」も経産省の補助金対象だ。

介護ロボットでは、「人が触れて心地よい」ことが求められ、柔らかい感触を得られる素材の開発が不可欠。中で東海ゴム工業(5191)は、独自開発したオールゴムの触覚センサー「スマートラバーセンサー」を活用し、さまざまな介護機器・ロボットを開発している。高齢者の歩行を支援する歩行アシストスーツは15年度の発売を目指している。

世界有数の産業用ロボットメーカー、安川電機(6506)も中期計画で産業用ロボットを中核としつつ、人と共存するロボット市場を創造する方針を示した。整形疾患、脳疾患などのリハビリや介護支援の機器をターゲットにしている。経産省の補助金対象でもある「移乗アシスト装置」は16年度の発売予定。

富士ソフト(9749)も認知症対策でヒト型コミュニケーションロボット「パルロ」を手掛ける。

戻る