概況/大引け TOPIXは906.22ポイントの7.53ポイント高、日経平均は10,879円の77円高。甘利経済再生担当相が「過度な円安は輸入物価に跳ね返ってくる。国民生活にマイナスの影響も出てくる」と述べたため、円安一服で自動車は足踏みだが、防衛関連の三菱重工や新興市場ではバイオ関連と政策期待は継続。

概況


日経平均 15分足 MA(25-75)

日経平均 15分足 MA(25-75)

 大引けのTOPIXは906.22ポイントの7.53ポイント高、日経平均は10,879円の77円高。東証1部市場の値上がり銘柄数は1,050、値下がり銘柄数は518。出来高は34億5,412万株、売買代金は1兆9,501億円。

 甘利経済再生担当相が「過度な円安は輸入物価に跳ね返ってくる。国民生活にマイナスの影響も出てくる」と述べたことで、円相場も10時9分の1ドル=89円63銭から、12時7分には1ドル=88円64銭まで円高に巻き戻され、日経平均の上げ幅も目減りしました。
 円安メリット株のトヨタや本田といった自動車株は足踏みとなりましたが、防衛関連の三菱重工が昨年来高値を更新し、新興市場ではバイオ関連が活況となるなど、政策期待が引き続き牽引しています。
 
 大胆な金融緩和と財政出動で景気の底上げを図る安倍首相の「アベノミクス」について、2008年のノーベル経済学賞受賞者の米プリンストン大学のクルーグマン教授は、1月11日のNYタイムズ紙で、「深く考えてやっているわけではないだろうが、結果的に完全に正しい」と評価しました。
 「(財政破綻のリスクを強調する)堅物過ぎる理論に囚われて他のどの先進国でもできなかったこと」と指摘しています。

 今回の「アベノミクス」の相場では外国人投資家は11月第2週から12月第4週の間に2兆1,023億円の買い越しとなりました。外国人は2011年が1兆9,725億円、2009年が1兆7,775億円の年間買い越し額でしたが、今回は昨年末の1ヵ月半で年間買い越し額を上回りました。
 
 加えて、信用取引の規制緩和で同じ日に同一資金で何度でも信用取引の売買が可能になったので、現在の兜町は外国人の優良大型株買いと、信用取引利用デイトレーダーの低位株集中攻撃の豪華二本立て興行と三菱UFJモルガンスタンレー証券では解説しています。

 本日はアイフルは揉み合いに押し戻されたもの、長谷工コーポレーション(1808)がクレディスイス証券から投資判断「OUTPERFORM」継続で、目標株価を65円→100円に引き上げられたことに刺激を受けました。長谷工が採算重視で受注活動を行ってきた成果が粗利率の改善で確認できると紹介しています。

 安倍政権の防衛予算の引き上げを受けて、三菱重工(7011)も買われました。
 海洋進出を進める中国を牽制するために、米、豪、インド、日本で安全保障分野の協力を加速させる方針で、「アジアの安全保障ダイヤモンド」の形成が着々と進行していると14日の産経新聞は伝えています。
 
 川田テクノロジーズ(3443)は鉄骨や橋梁、プレストレスト・コンクリートで緊急経済対策や補正予算の恩恵を受けるという期待から買われました。
 その他、グループ会社の川田工業の人型ロボットには韓国の大手企業も購入を打診してきましたが、川田工業はあくまで日本の製造業のためにと当面は日本企業への納入を優先すると「日経ビジネス(1月14日)」で紹介されたことも好感されたようです。

 オリンパス(7733)はゴールドマンサックス証券が投資判断を「中立」→「買い(コンビクション)」に格上げし、目標株価も1,660円→1,970円に引き上げたことが注目されました。
 映像部門(デジタルカメラ)の構造改革前倒しにより来期業績のV時回復がより現実味を帯びてきた。
 ゴールドマンサックスの米国チームの病院サーベイでは医療機関の設備投資意欲の改善を確認。特に外科内視鏡分野は高成長の持続を想定。
 新経営陣はノンコア事業の売却や有利子負債の削減などを早速実行。バランスシートとキャッシュフローの改善に期待が持てると解説しています。

 日経ジャスダック平均は1,505円の19円高。文部科学省が2013年度の当初予算の概算要求で、iPS細胞(万能細胞)を活用した再生医療や創薬ための研究開発を加速する「再生医療実現拠点ネットワークプログラム」に90億円を要求しました。
 安倍政権の再生医療の支援体制の推進に期待して、タカラバイオ(4974)やそーせいグループ(4565)、3Dマトリックス、セルシードなどのバイオ関連が、東証マザーズ市場やジャスダック市場では引き続き賑わいました。
 

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