2013年IPO総括 初値形成後、二極化 Nフィールド 初値から4.9倍高

IPO 概況


社会構造変化で成長する銘柄が人気

2013年の新規上場社数は前年比10社増の58社と、リーマン・ショック翌年の09年(19社)を底に回復傾向が続いている。

公開価格を基準にした初値騰落も、プロ市場に上場した4社を除いた54社ベースで「52勝1敗1分け」、勝率にして「96%」と好成績。

N・フィールド(6077・東マ) 日足

N・フィールド(6077・東マ) 日足

初値水準にしても、54社中29社が公開価格の2倍以上で初値を付け、公開価格から初値までの54社平均上昇率を見ても「120%(=2.2倍高)」に及んだ。

初値を基準とした上場後高値までの54社平均上昇率は「53%」。これだけを見れば、初値買いの向きの多くも“まずまずの成果”を上げられたといえそうだが、実際は上場後のパフォーマンスは二極化が鮮明だ。

54銘柄の3分の1(19銘柄)は初値から高値までの上昇率が10%未満で実質的に初値天井となっている一方、16銘柄は初値から高値までの上昇率が50%以上となっている。

中で、精神疾患患者に特化した訪問介護事業を手掛けるN・フィールド(6077・東マ)、ソーシャルゲームを主力とするオルトプラス(3672・東マ)など、8銘柄が初値から2倍以上に水準を切り上げ。バイオ関連のメドレックス(4586・東マ)ペプチドリーム(4587・東マ)も2倍以上に水準を高めており、バイオ関連に対する投資家の姿勢好転は明らかだ。

■公開価格から初値までの上昇率ベスト10
企業名 コード 市場 上場日 公開価格 初値 上昇率
1 リプロセル 4978 JQ 6/26 3,200 17,800 456.3%
2 ANAP 3189 JQ 11/19 1,000 5,100 410.0%
3 システム情報 3677 JQ 10/22 740 3,500 373.0%
4 ソフトマックス 3671 東マ 3/12 1,300 5,510 323.8%
5 オークファン 3674 東マ 4/25 2,600 10,480 303.1%
6 サンワカンパニー 3187 東マ 9/13 950 3,500 268.4%
7 メディアドゥ 3678 東マ 11/20 3,300 11,770 256.7%
8 協立情報通信 3670 JQ 2/20 1,500 5,000 233.3%
9 M&Aキャピタル 6080 東マ 11/20 3,000 10,000 233.3%
10 アライドアーキ 6081 東マ 11/29 1,700 5,600 229.4%
■初値から高値までの上昇率ベスト15
企業名 コード 市場 上場日 上昇率 高値日付
1 N・フィールド 6077 東マ 8/29 390.97% 11/5
2 オルトプラス 3672 東マ 3/14 312.60% 5/15
3 エナリス 6079 東マ 10/8 259.55% 10/22
4 メドレックス 4586 東マ 2/13 240.91% 5/8
5 オークファン 3674 東マ 4/25 208.68% 6/3
6 ブロードリーフ 3673 東1 3/22 131.42% 5/14
7 ペプチドリーム 4587 東マ 6/11 124.56% 10/30
8 ホットリンク 3680 東マ 12/9 122.45% 12/25
9 日本アクア 1429 東マ 12/13 97.23% 12/25
10 オイシックス 3182 東マ 3/13 96.76% 5/21
11 システム情報 3677 JQ 10/22 88.00% 10/28
12 シグマクシス 6088 東マ 12/18 56.95% 12/20
13 サンワカンパニー 3187 東マ 9/13 53.14% 12/2
14 横田製作所 6248 JQ 6/13 51.18% 6/14
15 バリューHR 6078 JQ 10/4 50.93% 10/16
※高値は12月25日前場時点

このほか、オイシックス(3182・東マ)オークファン(3674・東マ)など、社会構造の変革に伴い高成長が期待される銘柄が上場後も求心力を保っている。ちなみに、オークファンは公開価格比4倍で船出し、さらに初値から3倍高に変貌(へんぼう)した。公開価格から実に12倍に成長した格好だ。

表から漏れたが、本年唯一の地方取引所上場銘柄、アメイズ(6076・福証)も大健闘。同社は初値こそ公開価格比9%高だが、上場後に初値から47%高。同社は郊外型ホテルなどをチェーン展開している。

本年の上場銘柄は、「ライブドア・ショック」「リーマン・ショック」という2つの荒波を乗り越えたものばかり。新年相場での活躍も期待される。

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