12月相場「10連勝」銘柄の属性は?! 優待実施時期が大きく作用

夕凪所長のイベント投資100% 概況 連載


なぜか製紙3銘柄も…

ユークス(4334) 週足

ユークス(4334) 週足

いよいよ12月がやってくる。株式市場参加者にとっては待ちに待った季節の始まりである。日本市場の季節的な傾向として、11月下旬―5月上旬あたりまでが株価上昇しやすい時期のためである。

なぜそんな動きになるのかは正直よく分かっていない。昨年は衆議院解散のタイミングと重なり、自民党大勝とアベノミクス効果で本当にいい季節になった。今年もまた、アベノミクス効果2段目の上昇を期待したいところである。

いい季節におけるスタートダッシュとして、12月は一体どんな銘柄が上昇しやすいのであろうか。システムトレードの検証ツールを使うと、こういった処理を簡単にこなしてくれるため、これを利用してみる(今回は「システムトレードの達人」を利用)。

過去10年間について、12月の最初の営業日に成り行きで購入し、1月の最初の営業日に成り行きで売却した場合の、勝ち数上位銘柄(表1)と負け数上位銘柄(表2)を一覧にしている。

表1 勝ち数上位銘柄
銘柄コード 銘柄名 勝ち数 負け数 平均上昇率
4334 ユークス 10 0 15.9%
6741 日本信号 10 0 11.0%
7942 JSP 10 0 10.1%
9072 日本梱包運輸倉庫 10 0 9.7%
1881 NIPPO 10 0 9.4%
8237 松屋 10 0 9.2%
3865 北越紀州製紙 10 0 8.9%
3893 日本製紙グループ本社 10 0 8.5%
8219 青山商事 10 0 8.3%
3861 王子ホールディングス 10 0 7.6%
4094 日本化学産業 10 0 7.1%
9746 TKC 10 0 7.0%
9795 ステップ 10 0 6.9%
4023 クレハ 10 0 5.8%
2801 キッコーマン 10 0 5.4%
9740 セントラル警備保障 10 0 4.9%
2818 ピエトロ 10 0 4.8%
8086 ニプロ 10 0 4.1%
8200 リンガーハット 10 0 3.3%

勝ち数について10連勝を果たしているのが19銘柄存在する。これらの銘柄に、なんらかの共通点があるのだろうか。ぱっと見で気が付くのが大型株として「製紙」が3社並んでいるところである。北越紀州製紙(3865)と日本製紙グループ本社〈2013年3月27日に上場廃止、4月1日に日本製紙(3863)が上場〉と王子ホールディングス(3861)だ。

年末になると、年賀はがきや書道紙の需要によって注目度が集まるためであろうか。それとも花粉症の季節のティッシュ需要の先取りであろうか。どちらもそんな理由で株価が毎年上昇するとはとても思えない。何かほかにあるのだろうけれど、適切な理由が思い浮かばない。

今年は大王製紙(3880)がやたらと強い展開になっている。理由はよく分からないけれど、12月は製紙業界に乗ってみる投資法も面白いかもしれない。

次に小型株に注目すると、株主優待の存在が見えてくる。ユークス(4334・JQ)は1月末の株主優待株である。100株5万円前後で3,000円相当の自社または自社関連商品を優待でもらえるため、お得度が高い銘柄である。そしてセントラル警備保障(9740)リンガーハット(8200)は2月末の株主優待株である。セントラル警備保障はオリジナル図書カード、リンガーハットは食事優待券を優待として提供しており、どちらも優待投資家に人気がある。

負け数について9敗しているのが7銘柄存在する。この全部の銘柄に共通しているのが、12月末の株主優待銘柄である。1月の最初の営業日に売却するため、12月末の優待権利日は通過している。このときの下落が大きいことが分かる。もし損をしたくないのであれば優待はとらない方が良い。

表2 負け数上位銘柄
銘柄コード 銘柄名 勝ち数 負け数 平均上昇率
4746 東計電算 1 9 -5.3%
2266 六甲バター 1 9 -5.2%
2762 三光マーケティングフーズ 1 9 -3.9%
9439 エム・エイチ・グループ 1 9 -3.4%
9631 東急レクリエーション 1 9 -3.1%
9173 東海汽船 1 9 -2.3%
2752 フジオフードシステム 1 9 -1.4%

12月のスタートダッシュを決めるのであれば、製紙業界や、1月や2月の株主優待銘柄を狙うのがいいであろう。逆に12月末の株主優待を取ると、その後の下落が大きい。その覚悟をもって12月末の優待を取るか取らないかを決めたらいい。

株主優待銘柄は、権利日前に上昇して権利日後に下落するといった値動きがはっきりしているものが多い。優待の魅力に引き寄せられ、損をしてでも取る人が多いためであろう。実は、わたしもその一人である。この値動きを利用したイベント投資はとても有効である。

夕凪所長とは…
証券界会社のプロも参考にしているサイト「ダントツ投資研究所」を主催。現在はフルタイムの個人投資家。株主優待投資を中心に読者の投資力向上を目指したメルマガ「夕凪所長の株主優待最新ニュース」も発行している。
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