国内株、下期も減少傾向 日本生命が運用方針説明会開催

概況


緩やかな相場上昇見込む

日本生命 大関洋財務企画部長

日本生命
大関洋財務企画部長

外国人買いに“おんぶに抱っこ”というのが近年の東京市場の需給構造だが、一方の売り方として目立つのが「信託銀行」であり、「生保・損保」。とりわけ生損保は、昨年まで5年連続売り越し、10月まで13カ月連続売り越し、今年度入り後の28週でも、小幅買い越しが2回あるだけ、という“安定的な売り方勢力”となっている。このほど生保最大手の日本生命が年度下期の「運用方針説明会」を開催。株式の運用動向の一端が明らかになった。

主要メディアを対象とした同説明会だが、参加者の関心は異次元金融緩和後の債券運用方針に集中。その後の報道でも、株式運用についてはさほど取り上げられていないので、ここでは株式関係中心に紹介してみよう。

あくまでも速報ベースだが、一般勘定資産のなかの株式は9月末で7兆3,000億円(構成比14%)。株価変動の影響を受けない簿価ベースでは600億円の減少となった(外国株式は300億円増の1兆7,900億円)。上期の資金配分は7,200億円だったが、国内国債を4,200億円、ヘッジ付きとヘッジなし合わせ外債を1,900億円積み増し、株式は純減となった。

「中長期的なポートフォリオの収益性向上に向けて、個別株の割高、割安を考慮して投資を行った結果」(大関洋財務企画部長)というのは、説明会ごとに聞かれる“決まり文句”だが、売却時期について聞いたところ、「4、5月の相場が高かった時期に売却を進めた。6月以降は、あまり動いていない」(大関部長)とのこと。4月第1週から5月第3週にかけて売りの目立った、生損保の投資主体別売買とも整合的ではある。

年間の資金配分は1兆3,000億円程度で、下期分は差し引き6,000億円程度となるが、「緩やかな物価上昇に伴う若干の金利上昇」などを前提に、この大部分を国内債券に振り向ける計画。内外株式については、「横ばい-減少」を方針に掲げている。「個別銘柄の成長性や株主還元姿勢などに着目して、適宜、的確にポートフォリオの入れ替えを進めていくが、国内株式全体では、若干減少気味になると考えている」(同)としていた。

なお、日生の有価証券含み損益を見ると、国内株式は9月末で2兆8,600億円と3月末から7,300億円増加。資産全体に占める比率も37%から48%に上昇した。

来年3月末までの相場見通しは、「世界経済の緩やかな回復を受けた企業業績向上や、東京五輪に向けた経済効果への期待感も背景に、緩やかな上昇基調の中でのレンジ相場が続く」(同)との立場。日経平均は1万3,500-1万7,000円の範囲で動き、年度末1万5,000円程度での着地を見込んでいる。

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