知らないと怖い不動産市場の裏 オフィス市況の回復が明らかになってきた ―J-REITを中心に投資のチャンスか?―

REIT 概況


SIA不動産投資法人も注視

SIAリート(3290) 日足

SIAリート(3290) 日足

『アメリカがデフォルトする』、9月の後半から10月の中旬まで、多くのメディアで、アメリカのデフォルトについて大々的に取り上げられていた。中には、アメリカがデフォルトすれば、「リーマン・ショック以上の衝撃」と、投資家の恐怖心を煽るような記事もあった。しかし、そんなアメリカ政府の債務不履行問題も先週決着がつき、来年に決着持ち越しとなった。個人的に、デフォルトは回避できるのではないかと考え、今回の下落は買い向かっていった。というのも、株価、特に外国人の寄り付き前状況を見ても、ニューヨークダウが大幅に下落した際も、ものすごい量の購入指示が出ていたので、寄り付きは大幅に下がっても、戻すだろうと強気でみることができたからだ。本当にアメリカがデフォルトする可能性があれば、ダウや日経平均はもっと大きく、1,000円単位の暴落があったのではないか。しかし、記述の通り、小生には特に暴落するような気配は感じられなかった。アメリカやヨーロッパなどの世界各国の株式市場を見れば一目瞭然(りょうぜん)だった。株式市場を確認するまでもなく、まともな思考ができる人からすれば、今回の報道が「茶番」であることは暗黙の了解だったとも言える。何かの記事で読んだが、著名な米国人投資家ジム・ロジャーズ氏も、この空騒ぎを無視して投資していたようだ。

今回書いていきたいのは、いよいよオフィス市況が本格的に良化していることだ。これまでは良くなるという予想を基に動いていたが、今後はデータの裏付けを基にJ-REIT(不動産投信)や不動産株を買い進んでいける。いよいよ資産拡大のチャンスがきていると理解している。というのも、三鬼オフィスが毎月発表しているオフィスマーケットによると8月、9月と急速に空室率が良化してきている。一方、賃料の下落はそれほどでもない。結果的に、賃料を下げなくても、空室が減っている状態であり、景気回復期の2003年や04年に見られた市況になってきている。これまでのオフィス市況の推移はグラフを見ていただきたい。当時、J-REITや不動産株に投資していた人の中には一財産築いた方もおり、ここからはいろいろなチャンスが出てきそうだ。

そんな中、面白いと思っているのが、先日上場したばかりのSIA不動産投資法人(3290・REIT)だ。もともとシンプレクス系で、アメリカ系のファンドであるエートスがオフィスビルと都心型商業施設に投資する法人として上場したもので、有価証券報告書を見ると、今後のリーシング次第だが、来期以降の配当が1万3,300円/口とされており、その先も同じようなレベルで配当ができれば、22日の終値をベースで考えると、2万6,600円/41万8,500円=6.35%の利回りとなる。現在のJ-REITの中で、オフィスビルと都心商業または商業施設に投資している投資法人、例えば、日本プライムリアルティやアクティビアプロパティーズなどの配当利回りは感覚的に3.5-4.5%となっている。今回のSIAのスポンサーや資産規模などを考慮しても、現在の6.3%は割安だと判断できる。今後の稼働状況の良化や、賃料の上昇から、現在の配当が保たれるとすれば、今後6.3%のものが、4.5%程度まで下がることで投資口価格は、40%の上昇が見込まれることになる。来月末はインデックスへの組み入れにより、ある程度買われるだろうし、どこまで売られるか不明だが、売られれば売られるほど、割安の度合いは高まっていくと考えている。

個人的には、J-REIT以外にも、不動産会社または不動産証券化銘柄も、J-REITとともに、今後元気よく上昇すると考えている。その中で、どの銘柄を選んで投資するか、投資家自身がいろいろと悩んで投資できるタイミングがきている。実物不動産は、一通り良い物件が取引されており、いったん、実物不動産を使った投資から、相続税や取得税などの節税を主体とした購入に向かいそうだ。実物不動産にするか、証券を買うか、いろいろ考えるのが楽しい。

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