概況/大引け 米国で債務上限引き上げ法案が可決し、デフォルト回避。ただ、日経平均の上げ幅は朝方に比べて目減り。妥結は織り込み済みという見方や、第2幕への警戒も

概況


日経平均 15分足 MA(25/75)

日経平均 15分足 MA(25/75)

大引けの日経平均は14,586円51銭の119円37銭高、TOPIXは1,206.25の9.47ポイント高。東証1部市場の値上がり銘柄数は1,323、値下がり銘柄数は296。出来高は20億8,633万株、売買代金は1兆7,121億円。

米国政府が来年2月7日まで国債発行を行えるようにした連邦債務の上限引き上げ法案が、上院と下院で可決され、債務不履行(デフォルト)も回避されました。

ただ、日経平均は9時2分の14,664円22銭(前日比197円08銭高)が高値で、その後は上値が抑制されました。当面の債務不履行は回避されましたが、妥結は織り込み済みという見方や、12月13日までに中期の財政赤字削減が合意されないと、1月15日以降に強制歳出削減が発動となる上、暫定予算延長がなければ再び政府機関閉鎖という事態になるので、財政を人質にとった第2幕が始まることも警戒要因となっています。

昨日は海外企業の買収で成長に弾みがつくことが期待されたソフトバンク(9984)も本日は利食い売りに反落し、トヨタ(7203)ソニー(6758)キヤノン(7751)といった輸出関連のコア銘柄の一角が揉み合いとなりました。

一方、富士通(6702)は、ゴールドマン・サックスが投資判断を「売り」→「買い」に、目標株価も335円→480円に引き上げたことで買われました。携帯電話事業の下振れは概ね認知されたと見る一方、コア事業である国内ITの需要環境は想定以上の回復を示すと見られ、この点を株価が織り込む余地があると判断したそうです。

伊藤忠テクノソリューションズ(4739)は、2014年3月期の営業利益計画を280億円(前期比3%減)→250億円(同8%減)に下方修正しましたが、悪材料出尽くしと受け止められたことや、発行済み株式数の1.34%に当たる80万株を上限とした自社株買いを発表したことも好感され、値上がりしました。クレディスイス証券では下方修正で悪材料出尽くしと述べ、投資判断「OUTPERFORM」と目標株価4,600円を継続しています。情報通信分野における競争激化による粗利率低下が下方修正の主因でしたが、足元では大手携帯電話会社のLTE投資がようやく出始めた模様で、下期にかけて受注・売上が膨らむと予想しています。

電気興業(6706)もLTEの関連投資で恩恵を受けると期待されて、値上がりしています。新たに稼動する1.5GHz帯域や700MHz帯域を活用するため、携帯電話基地局用のアンテナは、これまで主流だった2波共用アンテナ(800MHzと2GHz)から、5波共用アンテナへの取り換え需要が発生する見込みです。この分野は、電気興業のシェア約4割に対して、日本電業工作(未上場)3割強と日立金属(5486)(日立電線と事業統合)3割弱の寡占市場となっています。

日経ジャスダック平均は1,914円80銭の12円58銭高。親会社のソフトバンクと共同でスーパーセル社の買収を発表し、昨日は人気を博したガンホーオンライン(3765)は反落しています。

反面、santec(6777)は、中国で光測定器の売上高が伸び、上期の営業利益予想を赤字3,000万円→黒字9,500万円に上方修正したため、ストップ高となりました。

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