意外に少ない「年内売却」 フィデリティ投信「投資家3,000人アンケート」結果

概況


投資優遇税率廃止で投資家はどう動く?

野尻哲史氏

野尻哲史氏

フィデリティ退職・投資研究所 所長 野尻哲史氏

投資に関する税率が2014年1月から本則の20%に戻ることに合わせて、フィデリティ退職・投資研究所は投資家3297人を対象にインターネット上で「投資優遇税制廃止に伴う年内の投資行動」に関するアンケートを実施した。

「年内売却」は25.8%にとどまる

「年内に保有資産を全部売却して投資から撤退する」5%、「評価益の出ている投資対象のみを年内に売却して年内に買い戻す」7.3%、「評価益の出ている対象のみ売却して14年に再度投資する」13.5%と、年内に売却すると答えた投資家は25.8%にとどまった。逆に、「長期投資を考えているので現状で売却するつもりはない」との回答が37.5%と全体の3分の1に達している。「評価益の出ている資産がないので何も特別な行動をしないつもり」との回答も14.9%と高い。

そして年内売却を予定する投資家のうち約半分が14年に買い戻すことを考えている。これは14年からNISA(小額非課税制度)がスタートすることを念頭に置いているようだ。

「年内売却」回答者の6割が実施済み

年内の投資行動を回答した2771人にその時期を聞くと、「既に売却を実施した」「9月に売却を実施する」との回答が全体の16.4%で、12.9%が10月以降の3カ月間での売却を考えている。すなわち、年内に一度売却することを想定している投資家のうち6割近くが既に売却済みだと想定される。

ただし、「時期は特定できないが、もう少し株価が上がったら」との回答が5割近く存在することも念頭に置く必要がありそうだ。回答者全員(3297人)に投資損益について聞くと、47.4%が「利益が出てる」「トントンの水準まで戻った」とする一方で、45%が「評価損が残っている」と回答している。

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